「勉強は好きじゃないけど、将来のことを考えると大学には行った方がいいのか?」と漠然と悩んでいる高校生。
「大学に何となく入ったけど大学の授業は退屈。大学に意味なんかあるのか?」と考えてる大学生。
「高い授業料を払ってまで子どもに大学を行かせるべきなのか?」と疑問に思う保護者の方。
私もそれぞれの時期に同じようなことを考え、悩みました。そして現在、私は教育関係の仕事に関わっています。
日頃、多くの子どもや保護者に上記のような質問を多く受けます。
今回は、教育に携わってきた人の意見で「大学に行く意味」について考えるお話があったため、紹介させて頂きたいと思います。
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大学は本当に意味ないのか?
基本的には、偏差値の高い大学に行くことには意味があります。
一方、誰でも入れるような偏差値の低い大学には行く意味はありません。
昔に比べて、学歴はそれほど重要ではないと言われています。
「個性」や「人間性」が大事だとよく言われます。
しかし実際のところ、それは幻想です。
日本は今も学歴社会です。
日本を動かしている政治家や官僚、大企業の総合職以上の人たちの多くは偏差値の高い大学を卒業しています。
学歴とは「これまでの人生でどれだけ努力をしてきたのか」という基準になっています。
努力(勉強)をしないで大学に入った学生を社会は評価しません。
「大卒でないと就けない仕事」がたくさんある
大卒という資格を手に入れれば、大企業の総合職や高級官僚、学校教員になれる可能性があります。
こういった仕事は高い学力が必要で専門的な知識が求められるため、給料は高いです。
一方で専門的な知識を必要としない工場での単純作業などの仕事は高卒に与えられるため、給料は低いです。
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勉強しなくても入れる大学には意味はない
しかし勉強(努力)を必要としない偏差値の低い大学には行く意味はありません。
今は「大学全入時代」と呼ばれ、大学は選ばなければ誰でも入れる時代です。
日本全国で大学(国立・公立・私立)は779校もあります(平成29年5月1日現在)。
文科省の発表によると、2015年において大学の合格率は93.3%に上るため、数字上では誰でも大学に入れる計算になります。
偏差値の低い大学を卒業しても、給料の高い大企業などに就職できる可能性は低いです。
「学歴フィルター」と呼ばれるものがあります。
学生は就職活動をするとき、就職情報サイトに登録し、情報収集をします。
その際、就職情報サイトには自分の学歴を入力しなくてはいけません。
偏差値の低い大学の学生がある会社の説明会に予約しようとしましたが、「満席」で予約できませんでした。
しかし隣にいた偏差値の高い国立大学に行く友達は予約することができました。
企業は密かに学歴で学生を選別しています。
私立大学の場合、学費だけでも4年間で約400万円以上必要になります。
高い学費を払っても、それに見合うほどの見返りを得ることができない。
これが偏差値の低い大学に通う学生たちの現実です。
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大学の授業に行く意味はある?
大学の授業は、意味のある授業と意味のないものがあります。
意味のある授業を受けるために、実際に授業を体験したり、友達(先輩)から授業や先生の評判などを調べる必要があります。
最終的には自分で判断しなくてはいけません。
専門的な内容を学ぶ場合(医学など)
試験の合格や資格を取得できなければ、授業を受ける意味はありません。
医学部や法学部に通う学生は国家試験に合格しないと、医者や弁護士になれません。
教員の場合は教員免許(資格)を取得し、教員採用試験に合格しなければ、教員として働くことはできません。
そのため自分にとって意味のある授業、つまり試験の合格や資格取得に繋がる授業を選択する必要があります。
それと同時に、授業以外でも試験や資格取得に向けた努力(勉強)をしなくてはいけません。
しかし、試験や資格取得に直接関係のない一般教養の授業も全く意味がないわけではあります。
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一般教養を学ぶ場合
社会で役に立たないと思われる一般教養を学ぶ授業にも意味はあります。
一般教養の場合、「これを学べばこの場面に役に立つ」というような即効性はありません。
しかし教養は予想できない意外な場面で効果を発揮します。
戦国武将が好きだったある学生の話を紹介します。
企業に就職して、取締役(上司)の方に織田信長について話す機会がありました。
それがきっかけで取締役に気に入られ、ほかの社員よりも早く昇格でき、給料も上がりました。
このように多くの教養を持つことは決して無駄なことではありません。
まとめ
今回の結論としては、経済面など大学に行ける環境があるならば、勉強(努力)をしてなるべく偏差値の高い大学に行くことをおすすめします。
すでに学生の人は、意味のある授業を自分で選択し、授業以外の時間でも、将来を見据えた勉強(努力)をする必要があります。
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