- 読書感想文って何から書き出せばいいの?
- 読書感想文を書きやすい本ってあるの?
- 子供に読書感想文の書き方を教えたいけど、自分自身も習っていないのでいまいちよく分かっていない…。
読書感想文って、「こうやって書きましょう」ということを授業で教えてはくれない場合がほとんどですよね。
この記事では、読書感想文の書き方のコツを具体的に解説します。
「先生やコンクールで評価される・良い点数をもらえる読書感想文」を書くためにはコツがあるんですよ。
ポイントを押さえて順番に書いていけば誰でもカンタンに読書感想文は書けます。
是非参考にしてみてくださいね。
読書感想文のコツ!この5つのポイントを押さえよう!
いきなり結論からですが、良い読書感想文を書くコツは、次の5つのポイントを押さえておくことです。
読書感想文を書く!5つのコツ
- 本を読んだきっかけを書く
- あらすじを書く
- 自分の意見、気持ちを書く
- 今後の自分の生活に活かすことを書く
- 本の種類ごとに文章構成(設計図)を考えて、書き始める
1.本を読んだきっかけを書く
読書感想文を書く本は、「課題図書」としてあらかじめ決まっている場合もありますが、自分で自由に本を選べるケースもあるでしょう。
その場合には、「なんでこの本にしようと思ったのか」から書き出すと良いです。
「あなたがこの本を手に取った理由」が、読み手(先生やコンクルールの審査員)に伝われば、それ以降の文章も頭に入れてもらいやすくなります。
まずは、読書感想文のテーマとして選んだ本を、「どうしてこの本を選んだのか?」という理由から書き出すようにしましょう。
2.あらすじを書く
次に、テーマとして選んだ本のあらすじ(だいたいの内容)を書きましょう。
あなたの読書感想文を読む人(先生やコンクール審査員)は、あなたが読んだ本をまったく知らないかもしれません。
そのため、読書感想文にはあらすじが必須なのです。
あらすじには次の3つの内容を書きます。
あらすじにはこの3つを書く
- 物語の中の人(主人公)が、
- 何をキッカケに、
- どう変わったか
- この本にはどういう人物が登場して、
- どういう困難や冒険を体験し、
- その結果としてどういう人間に変化成長したのか?
ということを順番に書いていけばOKです。
ただし、あらすじがあまり長くなってしまうとかんじんの「あなたの感想」を書くスペースが少なくなってしまいます。
なので、あらすじはシンプルな内容だけで問題ありません。
3.自分の意見、気持ちを書く
次に、本を読んだ結果として持つにいたった、あなたの意見や気持ちを書きましょう。
読書感想文のもっとも重要な部分は「あなた自身がこの本を読んでどのような意見を持ったか、どのような気持ちになったか」を具体的にわかりやすく書くことです。
あらすじだけがたくさん書いてあって、感想についてはちょっとだけ…という読書感想文をよく見かけますが、これでは評価はとても低くなってしまいますよ。
以下、読書感想文を書くテーマに選んだ本の種類ごとに、この部分(③自分の意見、気持ちを書く)の書き方を具体的に説明しましょう。
小説・物語文・伝記では「一番感動したところ」を書く
テーマに選んだ本が小説や物語文、伝記であれば「自分が一番感動したところ」を書きましょう。
感動とは、あなたの気持ちが動いたところ、楽しい、悲しい、嬉しい、カッコいいと思ったところのことですね。
小説・物語文・伝記の場合
あなたの気持ちが動いたところ、楽しい、悲しい、嬉しい、カッコいいと思ったところを書く
その部分で、あなたはどうしてそのように感じたのか?を理由を追いかけながら具体的に書きましょう。
この部分をあなたの「普段の学校生活」と関連させたり、「家族との生活」と関連させたりしながら書くことができるとさらに良いです。
説明文や論説文がテーマの場合は、本の著者の主張に賛成か、反対か、を書く
読書感想文のテーマに選んだ本が、説明文や論説文の場合には、本の著者の主張に対してあなたが賛成なのか、反対なのかを書くようにしましょう。
説明文や論説文の場合
著者の主張にあなた自身が賛成か、反対かを書き、その理由をしっかりと書いていく
もちろん、ただ単に「私はこの著者の主張には反対です」だけでは説得力がありませんよね。
主張には必ず根拠がなくてはなりません。
逆にいえば、根拠がしっかりしているのであればどのような主張をするのも自由ということです。
さらに言えば、その根拠はあなたの普段の生活や人間関係と関係しているとさらに良いです。
そのうえで、相手の主張に反対なのであれば、あなた自身のそのテーマに関する主張を書きましょう。
賛成と反対を書く時の例文
「この著者は~という問題について、~という意見を述べています。
しかし、私はこの著者の主張には反対です。
なぜなら、私の家庭ではこういうことがあり、実際にこの著者が言うやり方をしたら大きな問題になったことがあるからです。
なので、私はむしろまったく逆で、このように考えるのが正しいと思います。
その理由としては次の3つがあります。
第一には~、第二には~、第三には~…」
上の例文のように、「主張→根拠」という順番で書いていくようにすると、説得力のある読書感想文にすることができますよ。
4.今後の自分の生活に活かすことを書く
自分の意見や考えを書いたあとには、
「この本を読んだ結果として、あなたの今後の生活で改善しようと思ったこと、反省しようと思ったこと、もっとこうしたことに気付けるようになろう、と思ったこと」
を書きましょう。この部分もとても大切です。
例えば、あなたが「物語の登場人物が、友達を信頼していること」にとても感動したとします。
③の部分で見たように、「なぜ感動したのか」といったことを書きますが、それだけではちょっと足りません。
そもそも、学校の課題として読書感想文が出されるのは、「生徒に読書をしてもらい、その結果として何か学んで、生徒自身の生活に何か変化を起こしてほしい」という先生方の考えがあるからです。
なので、本を読んで「友達を信頼することの大切さ」を学んだのであれば、「今後、私は友達との人間関係をこのようにしたいと思います(新設にしてくれたり、一緒に遊んでくれたりしたことを当たり前と思わずに、ありがとうと言うなど)」というように、あなたが今後の生活をどのように変えようと考えたのか?を書きましょう。
これにより、本を読んだことを実生活に活かしていると評価してもらうことができますよ。
5.本の種類ごとに文章構成(設計図)を考えて、書き始める
ここまで理解できたら、実際に読書感想文を書き始めましょう。
とはいっても、いきなり文章を書き始めるのではなく、読書感想文全体の「設計図」を書くことがから始めます。
読書感想文に限らず、文章を書く時の「設計図」とは、「文章の構成」と呼ばれます。
文章の構成の書き方は、あなたが選んだ本の種類によって異なります。
↓物語文・小説・伝記を選んだ場合には次の「⑤-1」を、説明文・論説文を選んだ場合には「⑤-2」をご覧ください。
物語文・小説・伝記の読書感想文の構成
物語文や小説文とは、登場人物がいて、ストーリーのある話のことです。
例えば、漫画や映画なども元は物語文や小説文です。
伝記とは、過去の偉い人の成長を書いた話です。
人生も漫画や映画のようにストーリーがあります。
こうした話では、以下の構成で書くと良いです。
物語・小説・伝記の場合の構成
- 本を読んだキッカケ
- 本のあらすじ
- 本で印象に残った場面
- 本を読んで今後の生活で変えるところ
この手順で書くと、評価の高い読書感想文を書くことができます。
説明文・論説文の読書感想文の構成
説明文とは、人に対して何かを説明する文章です。
論説文は、出来事などに対して自分の考えを理由とともに伝える文章です。
例えば、宇宙の仕組みについてや、日本の社会についてなどが書かれています。
こうした、説明文や論説文は以下の構成で書くと良いです。
説明文・論説文の場合の構成
- 本を読んだキッカケ
- 本のあらすじ
- 本の内容に対する自分の意見と理由
- 今後の生活に活かすこと
この構成で書けば、筆者の主張を受け止めた上での自分の意見や考えが伝わる、良い読書感想文を書くことができますよ。
読書感想文の各パーツではどんなことを書くの?
上の「文章構成」で見たように、読書感想文にはそれぞれ「パーツ」があります(きっかけ、あらすじなど)
それぞれのパーツでは、どのようなことを書いたら良いのでしょうか?
各パーツごとの書き方について、くわしく解説していきます。
1.本を読んだキッカケ
本を選んだ理由としては、面白そうだったということが多いと思います。
それだけではなく、どうして面白いと感じたのかを書けるとさらに良いです。
もともと好きだったのか、嫌いだが知りたいと思ったなど何でも良いのです。
2.本の内容・あらすじ
本の内容は上述していますが、物語文や小説文、伝記では、誰がどうして、どうなったのかを書くことで良いまとめができます。
説明文や論説文の場合には、どんな理由で、何を言いたいのか、伝えようとしているのかを書くことで内容のまとめになります。
ダラダラと書くとあらすじだけの文章になってしまうので、短く書くようにします。
3.自分の意見や考え、感想を書く
感想は、自分の気持ちが動いたところです。
泣いた場所や、鳥肌が立ったところを書こうと意気込む必要はありません。
少しでも気持ちが動いたところを書けば良いのです。
その時に、面白かったと一言で書くのではなく、なぜ面白いと感じたのか理由まで書けると評価される感想文になります。
そして、面白かったという言葉を何度も使うと評価は低くなるので、惹きつけられた、物語に吸い込まれたなど表現の幅を広げるようにしましょう。
意見については賛成か反対かを書き、理由を添えます。
理由は、ただなんとなくではなくしっかりと説得力のある内容にしましょう。
説得力を持たせるには共感してもらう必要があるので、読んだ人が、そうだよなと思える内容かどうかを意識すると良いです。
4.今後自分の生活で活かすことを書く
どんな本であってもここが最も大切です。
ようは、本を読んで何を得たのかを書くのです。
何が変わるのかでも良いです。
変化が無いのであれば、本を読んだというだけで終わってしまいます。
しかし、生活や姿勢、態度に変化が起きるのなら有効に本を活用したことになります。
だからこそ、本を読んで学んだことを書きましょう。
説明文や論説文では難しいですが、考え方を学ぶことが多いです。
小説文や物語文、伝記では、生き方や行動の仕方、考え方を学ぶことが多いです。
少し面倒に感じるかもしれませんが、ここを真剣に考えることで、本を読むことで得るものが他の人の数倍になります。
しっかりと考えてみてください。
まとめ
読書感想文を書くコツについてお話ししてきました。
まずは難しく考えずに、本文で紹介した「文章構成」に従って全体の内容を組み立ててみてください(読書感想文全体の設計図を書くイメージです)
説得力を持った自分だけの素晴らしい感想文を書くことができますよ。