湊かなえの「告白」は、発売後まもなく話題になり、映画化(松たか子主演)された事でも大きな反響を呼んだ作品ですね。
話題になった作品ではありますが、ミステリーには日ごろからあまりなじみがない…という方の場合、原作本にはなかなか手が伸びないということもあるのではないでしょうか。
今回は「告白」のあらすじからネタバレまでをわかりやすく解説しますので、興味が持てそうでしたらぜひ作品を読んでみてくださいね!
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「告白」あらすじを簡単に短く紹介!
「告白」あらすじ
「このクラスの生徒に娘を殺された」
担任の森口悠子の語りから、この物語ははじまります。
事件の真相が担任・クラス委員の手紙・クラスメイトの母親の日記・そして犯人本人から、視点が変わりながら語られていくという独特の語り口で物語は進行していきます。
犯人は森口の推測通り、クラスの中にいるのか?
犯人が犯行に至った経緯には、犯人とその家族との関わりが深く関係していたのでした…。
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「告白」登場人物
「告白」の登場人物について整理しておきましょう。
ここでは物語の主要人物4人について簡単に解説します。
「告白」の主な登場人物
- 森口悠子:S中学校1年B組の担任。4歳の娘を殺された犯人がこのクラスにいると推測する
- 桜宮正義:森口のフィアンセであったが、エイズで亡くなる
- 渡辺修哉:事件に関与した「少年A」として森口が告白する。両親が離婚しており、自己愛が強い
- 下村直樹:「少年B」として森口に告白される。一見、人懐こく穏やかだが周囲への不満を募らせている
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「告白」の見どころと面白いとこ(ネタバレ含む)
この物語の結末には度肝を抜かれる人が多いと思いますが、犯人の犯行理由にも考えさせられる部分があります。
※以下、結末のネタバレを含みますので、まだ作品を読んでいない方は注意してください。
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犯人の犯行理由その1
両親の離婚がきっかけで自己愛が強い性格になった渡辺は、周囲の人間を見下すことで優越感に浸ります。
発明が趣味の渡辺は、ある日森口に自慢の発明品を見せたところ、森口から酷評を得てしまいます。
この事がきっかけとなり、渡辺は森口に敵意を示すようになりました。
自己愛が強く、母や周りの人間から注目されたいと思った渡辺はある日、悪いことをすれば注目を浴びることができる事に気がつきます。
注目を得るために選んだ悪事が殺人だったのです。
そしてその標的を、敵意を示していた森口の娘にしたのでした。
母からの愛に餓え、愛する母に注目されたいという子ども心が屈折した行動に結びついてしまったのでしょう。
そして渡辺は自身の発明品をかわいらしい子ども用のポシェットに作りかえ、森口の娘の意識を失わせました。
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犯人の犯行理由その2
周囲からも穏やかな性格だと思われていた下村ですが、ある日周囲への不満を書きなぐったノートを渡辺に見られてしまいます。
この時に渡辺から殺人の共犯者として誘われ、下村は新しい仲間が出来たと喜びます。
しかしその後渡辺は下村を裏切るともとれる言動で下村はショックを受けると同時に、渡辺に対して劣等感を抱きます。
この劣等感が決定的な犯行に繋がってしまうのです。
渡辺の発明品によって意識を失った森口の娘を見た下村は、この犯行を確実なものにしたいと考えます。
まだ息のある娘を目の前のプールに突き落としたら、確実に死ぬだろう。
渡辺が成し遂げられなかった殺人を犯すことで、自分は渡辺よりも優位に立てる。
そんな自身の優越感を満たしたいがために、娘をプールに落として殺したのです。
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まとめ
今回は湊かなえの「告白」について、あらすじと結末ネタバレ含む詳細について紹介しました。
アッと驚く結末とともに、登場人物に順番に心のうちを語らせていく小説手法は読み手をぐいぐいと引き込んでいく魅力があります。
普段はミステリーをあまり読まないという方もきっと楽しめると思いますので、興味がわいた方はぜひ作品を手に取ってみてくださいね。
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