「坊ちゃん」は、夏目漱石の古典的な名作といわれる作品ですから、一度は読んでみたいと感じている方も多いのではないでしょうか。
しかし、いざ読み始めてみると「言い回しが古くてなんだか理解しにくそう…」と感じてしまった方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方は作品の大まかな内容や、ストーリーの流れを理解してから読み始めてみると作品をより楽しめると思いますよ。
この記事では、坊ちゃんの大まかなあらすじについて、簡単にわかりやすく説明しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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「坊ちゃん」のあらすじを簡単にわかりやすく解説!
「坊ちゃん」は東京から田舎の松山の中学校に赴任した教師である坊ちゃんが主人公の話です(夏目漱石自身の実体験をもとにしているといわれています)
小さいころから気性が荒く、いたずら好きであったため親からもうとまれて育った坊ちゃん。
しかし下女の清だけはそんな坊ちゃんをまっすぐで正直であるといい、いつも味方でいてくれました。
坊ちゃんは父親を亡くしたあと、その遺産で学校に通い、教員免許を取得して四国松山の中学校で働くことになります(作者の夏目漱石も英語教師として松山で働いた経験があります)
しかし都会育ちの坊ちゃんにとって、田舎の風習は気に入らないことばかりでした。
身内意識が強すぎて、外から来たものに対する反感が強いなど、善悪の基準などが坊ちゃんと違ったからです。
この雰囲気は坊ちゃんの赴任先の学校にも蔓延(まんえん)していました。
先生のことをバカにしたり、裏で気に入らない教師をはじき出そうとしたりする生徒、弱い立場の教師の婚約者を奪うような教師などがいたのです。
そんな中、ひとりだけ坊ちゃんと仲良くなれた同僚の教師がいました。
正義感が強く、まがったことが大嫌いな坊ちゃんは、その教師とともに腐敗した学校の教師たちを力づくでこらしめます。
その後は、坊ちゃんは松山の学校をやめて東京に戻り、小さいころからかわいがってくれた清とともに平和に暮らすことになります。
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正義を貫き権力に立ち向かう坊ちゃん
教頭とその子分である教員は、他の教員の許嫁を略奪しようとしたり、さらには邪魔な教員をやめさせたりと、嫌がらせ行為を行います。
それを許せなかった坊ちゃんは、教頭らに制裁を加えます。
当然、一介(いっかい)の教員にすぎない坊ちゃんが、責任者の教頭に歯向かうわけですから、処分はさけられません。
教頭たちに仕返しをした坊ちゃんは学校をやめることになり、東京に戻ります。
清の愛情
東京に戻った坊ちゃんは実家の下女だった清と暮らします。
松山に行く前と後で、清に対する慈しみの心がうまれ、成長を感じられるのもまたおもしろいところです。
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「坊ちゃん」の登場人物
作品の中では、坊ちゃんの実家の下女である清と、坊ちゃんの勤め先の先生たちが主な人物として登場します。
「坊ちゃん」の登場人物
- 坊ちゃん:曲がったことが大嫌いな、本作の主人公。赴任先の中学校で赤シャツ(教頭)の不正をこらしめる
- 清 :坊ちゃんの家の下女。小さいころから気性が荒く、両親にも疎まれていた坊ちゃんを唯一かわいがってくれた
- 山嵐 :坊ちゃんの赴任先の学校の同僚。坊ちゃんとともに赤シャツ(教頭)をこらしめる
- 赤シャツ:坊ちゃんの赴任先の教頭で、本作の悪役。教養があるようにふるまっているが、実際は他人の許嫁を奪うような人物
- 野だいこ:赴任先の学校の美術教師で、赤シャツの手下。赤シャツにこびへつらう姿を坊ちゃんはひどく嫌う
- うらなり:赴任先の学校の英語教師。礼儀正しく人格者だが、その気の弱さゆえ赤シャツに付けいられて婚約者を奪われてしまう
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「坊ちゃん」の見どころ:読書感想文を書くときのポイントは?
坊ちゃんを読むときには、登場人物どうしの人間関係に注目しながら読むと理解が深まるでしょう。
読書感想文では、あなた自身の生活に関連付けて読んだ後の感想を書いていくと書きやすいですよ。
例えば、「坊ちゃんと仲間の関係を読んでいると、普段の自分の学生生活の~について思い出しました。坊ちゃんが仲間が問題を尾子明日時に~という風に対応したように、私も関係のあり方を見直してみようと思います。
といったように、自分自身の生活と、作品の中の登場人物たちの関係を関連付けて書くと良いでしょう。
坊ちゃんの敵との関係と、そこから引き出される教訓
作品の中では、こうかつな赤シャツが坊ちゃんの敵として描かれています。
この敵対関係を中心に、正しく生きるとはどういうことかなど、自分が考えたことなどを書いていくとよいでしょう。
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坊ちゃんの仲間とのあり方
山嵐は坊ちゃんと同様まっすぐな人間で、一時的に仲たがいをすることもありますが、最後には赤シャツをともにこらしめるために意気投合します。
感想文を書く際は、あなたと友人の関係を坊ちゃんと山嵐の関係と対比させて書いてみてください。
坊ちゃんへの愛情
清の坊ちゃんへの愛情もこの作品の大きなテーマです。
坊ちゃんは、田舎での教員生活に疲れた後、清のところに戻ってあたたかい生活を送ります。
これと同じように、あなたと普段は慣れている家族(おじいさん、おばあさんなど)との関係を振り返りながら読書感想文を書くこともできますね。
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まとめ
今回は、夏目漱石の「坊ちゃん」のあらすじや、読書感想文を書く時のポイントについて解説しました。
本文でも紹介しましたが、登場人物の性格と人間関係がこの物語を理解するうえで重要な部分ですから、注目して読むようにしてください。
日本文学の古典的な名作といわれている作品ですから、ぜひ関心をもって取り組んでみてくださいね。
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