夫婦が共働きであっても、世帯主は夫にしている家庭が一般的ですよね。
しかし、法律上は世帯主を妻にすることも可能になっています。
「ひょっとしたら世帯主を妻に変更することで何かメリットがあるのかも?」と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。
この記事では世帯主を妻にした場合にどのようなメリットやデメリットがあるのかについて解説しますので、参考にしてみてください。
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世帯主を妻にするメリット
結論から言うと、「夫よりも妻の方が収入が多いときには、妻を世帯主にしておくと、住宅手当などの『手当』の金額が多くなる可能性がある」ということがあります。
その他のことについては、基本的には妻を世帯主にすることでメリットになることはないといえるでしょう。
以下、くわしく見ていきましょう。
住宅手当などを世帯主に支給する会社が多い(メリットがある可能性あり)
会社などでは、世帯主だけに住居手当などの手当が支給されるケースが多くあります。
夫の会社では手当が出ないけど、妻の方では手当があるという場合、妻を世帯主に変えることで手当をもらうことができます。
手当の金額が年収と連動しているような場合には、妻を世帯主にしておいた方がたくさんお金をもらえるという可能性があるでしょう。
会社での手続きは世帯主が変わった住民票を提出すれば済む場合が多く、変更するメリットは高いといえます。
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社会保険や税金関係(特にメリットなし)
夫婦が共働きで妻の年収が多い場合、妻を世帯主にすることで何かメリットがあるのでしょうか?
この点、妻が世帯主になっても社会保険料の負担が軽くなったり、税金の額が変わることはありません。
サラリーマンの方の場合の健康保険や厚生年金では、夫婦それぞれのお給料の金額に対して、夫婦それぞれ保険料を負担する必要があります。
計算が夫婦別々に行われるので、どちらが世帯主であっても金額は変わらないというわけですね。
税金に関しては「社会保険料控除」というものがありますが、こちらも世帯主が夫婦のどちらであるかは関係がありません。
この点ではとくに、年収が高いから妻を世帯主にするというメリットはないようですね。
産休や育休への影響(特にメリットなし)
妻を世帯主にすることは、産休や育休に影響は基本的にありません。
産休や育休は夫婦のどちらが世帯主であったとしても、それぞれが取得することができる休みです(少なくとも法律上はそのような扱いになっています)
社会保険や雇用保険から手当が支給されますが、こちらも世帯主であるか否かで違いはありません。
住宅ローン控除(特にメリットなし)
住宅ローンの控除を受けようとするときに、世帯主が誰であるかで影響があるのかも気になるところですね。
しかし、住宅ローン控除についても世帯主が夫婦のうちどちらであるかは関係がありません。
控除を受けるための要件は「住宅ローンで購入したマイホームに実際に住んでいる」ということですので、世帯主が誰であるかどうかは関係がありません。
なお、住宅ローン控除は住宅ローンを借りている本人が受けることのできる税金控除ですので注意してください。
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世帯主を妻にするデメリット
世帯主を妻にすることで、何かデメリットはあるのかも気になるところですね。
こちらも順番に見ておきましょう。
夫の世間体
上のメリットの部分で見たように、妻の方が年収が高いときには、夫を世帯主にしていると会社からもらえる住宅手当などの手当てが少なくなる可能性がありますので注意が必要です。
それ以外の部分でデメリットとを考えるとすると、「夫でなく妻が世帯主であることは世間体が悪い」と感じることがあるかもしれません。
会社などではいろいろな年代の人がいるので、「なぜ妻が世帯主?」と同僚に思われることを恥ずかしく思う男性もいるかもしれませんね。
ただし、最近は男女平等が浸透しているので、そのようなことは気に留めない人も多いですね。
そのほかのデメリット
もともと世帯主は夫だったのを妻に変更するときに、その手続きが面倒というデメリットはあります。
とはいえ変更に特別な条件があるわけではなく、役所で申請書を提出するだけです。
会社では手続きが大変なところがあるかもしれませんが、住民票を出して申告するだけというところも多いようですね。
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そもそも「世帯主」って何?
世帯主というのは、都道府県や市区町村などの立場から見たときに、「この家庭の代表者は誰なのか?」を意味する言葉です。
日本では、誰が世帯主になるのか?を必ず役所に届け出なくてはなりません。
一人暮らしの人ならその人が世帯主ですが、二人以上の人数で生活をしている場合には、そのうち誰か一人を世帯主として登録しなくてはならないのです。
そんなのしたことないけど…?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、あなたが生まれたときにはあなたの親が出生届を出しているはずですし、結婚したときには婚姻届を出しているはずです。
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まとめ
今回は、世帯主を妻にすることのメリットやデメリットについて説明しました。
本文でも見ましたが、共働きで妻の会社にだけ世帯主への手当がつく場合に、メリットが大きいといえるでしょう。
一方で、税金や社会保険の面では、夫婦のどちらが世帯主であっても不利益になることはないといえます。
ただし、会社によっては古い考え方をする人も多く、なぜ妻が世帯主なの?とまわりから疑問に思われる場合はあるかもしれませんね。
そういった風潮に慣れない人にとっては、世帯主を妻にしておくことはデメリットと言えるかもしれませんね。
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