この記事では、「モアイは語る」の授業について、本文のあらすじや感想、授業の進め方やテスト問題例を紹介します。
指導案を考えている先生方や、テスト問題対策をする必要がある生徒の皆さんは参考にしてみてくださいね。
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モアイは語る:本文のあらすじ要約
大きなものでは高さ二十メートル、重さ八十トンにも達するモアイ像。いったい千体近い巨像を誰が作り、どうやって運んだのか。
また、あるときを境として、この巨像モアイは突然作られなくなる。
いったい何があったのか。
文明はどうなってしまったのだろうか。
実は、この絶海の孤島で起きた出来事は、私たちの住む地球の未来を考えるうえで、とても大きな問題を投げかけている。
わかってきたイースター島の歴史について述べながら、モアイの秘密に迫っていく。
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モアイは語る:感想文の書き方
「モアイは語る」についての感想を書くときには次のようなポイントを押さえましょう。
感想文を書く時のポイント
- ①文中に書いてある事実を書き抜きながら述べる
- ②本文を読むまでに知らなかったことについて述べる
- ③筆者が本文で伝えたかったことについて自分の意見を述べる
以下、順番に解説させていただきます。
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①文中に書いてある事実を書き抜きながら述べる
「モアイは語る」のような説明文の感想を書くときには、本文中の言葉をできるだけ用いて文章を作るようにします。
そうすることで文章に説得力が増し、どこから何を考えたかということがわかりやすくなります。
②本文を読むまでに知らなかったことについて述べる
説明文を書く筆者は、その分野に関して研究をした上で文章を書いています。
そのため、説明文を初めて読んだときには読者が知らなかった事実が書いてあることが多いです。
あなた自身が初めて知った事実について述べることで感想文の質が上がります。
③筆者が本文で伝えたかったことについて自分の意見を述べる
作品の中で、筆者が主張したかったことについて自分なりの解釈をまとめて書きましょう。
筆者と自分の意見が異なることもありますが、その際には共感した部分について述べるか、こういった考え方もあるのではといった提案のような形で述べるとよい文章になります。
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モアイは語る:感想文の例
タイトルにもある「モアイ」について多くのことを知りました。モアイがどれだけ大きく重量のあるものなのか、また、それを運ぶことがどれだけ難しいことなのかをイメージして考えることができました。
特に「島の人々はヤシの木をころとして使い、完成したモアイを海岸まで運んだ」という部分から、イースター島の文明がいかに発達していたのか分かり驚きました。
そんな文明が発達した島であるのに、資源の使い方を間違えてしまって滅びてしまいました。
筆者が述べているように私もこの事実は他人事ではないと思います。
私たちは豊かに暮らしていますが、資源の使い方は確実に間違えています。
この生活をすぐにでも変えなければきっとイースター島と同じ未来になってしまう、できることは何だろうと考えさせられました。
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モアイは語る:授業指導案作成のポイント
「モアイは語る」の授業指導案を考える際には、次の2点を押さえて授業を構成する必要があります
指導案作成時のポイント
- ①文章の構成や論の展開に着目して、筆者の主張を捉える
- ②筆者の考え方についてどう思うか、生徒に自分の考えを持たせる
以下、それぞれの項目についてくわしく解説させていただきます。
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①文章の構成や論の展開に着目して、筆者の主張を捉える
本文の構成は「問い」と「答え」を組み合わせた形となっています。
その「問い」を解決していくことで筆者の主張につながっていくことを押さえておくとよいです。
②筆者の考え方についてどう思うか、生徒に自分の考えを持たせる
筆者が読み手に主張を伝えるために展開を工夫している点に注目してください。
読み手が読む際、はじめの「問い」で興味を持ち、論が進むにつれて主張に近づいていくという構成を生徒に気づかせたいです。
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モアイは語る:テスト問題の出題例と解答
上で説明させていただいたような指導案のポイントから、「モアイは語る」では次のようなテスト問題の出題が考えられます。
「モアイは語る」からのテスト問題出題例
- ①タイトルに関する問題
- ②「事実」と「意見」についての問題1
- ③「事実」と「意見」についての問題2
- ④指示語が示す内容を考える問題
- ⑤筆者の主張を考える問題
以下、順番に解説させていただきます。
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テスト問題例①:タイトルに関する問題
タイトルに「地球の未来」とありますが、なぜモアイについて語る中で「地球の未来」についての話をすることになるのでしょうか。本文前半の言葉を用いて簡潔に述べなさい。
解答例と解説
絶海の孤島で起きた出来事は、私たちの住む地球の未来を考えるうえで、とても大きな問題を投げかけているから。
本文はイースター島のモアイ像について述べている文章ですが、タイトルにもあるように、そこからわかる事実が地球の未来にも関係していくという形で話が進んでいきます。
そのことをはじめに述べている部分があるので、それを使い解答します。
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テスト問題例②:「事実」と「意見」についての問題1
「ラノ・ララクの石切り場からは、未完成のモアイ像が約二百六十体も発見された。なかには作りかけの二百トン近い巨像もあった。
運ぶ途中で放棄されたモアイも残されている。
おそらく森が消滅した結果、海岸までモアイを運ぶことができなくなったのであろう。」
この中から事実といえる文を一文書き抜きなさい。
解答例と解説
- 「ラノ・ララクの石切り場からは、未完成のモアイ像が約二百六十体も発見された。」
- 「なかには作りかけの二百トン近い巨像もあった。」
- 「運ぶ途中で放棄されたモアイも残されている。」
のうち一文。
この問題は、授業の中で事実と意見について触れている場合にはぜひ出したい問題です。
誰から見ても明らかな事実か、筆者が事実をもとに考えた意見なのか見極める重要な問題です。
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テスト問題例③:「事実」と「意見」についての問題2
「ラノ・ララクの石切り場からは、未完成のモアイ像が約二百六十体も発見された。なかには作りかけの二百トン近い巨像もあった。
運ぶ途中で放棄されたモアイも残されている。
おそらく森が消滅した結果、海岸までモアイを運ぶことができなくなったのであろう。」
上の文章から意見を述べている一文を書き抜きなさい。
解答例と解説
おそらく森が消滅した結果、海岸までモアイを運ぶことができなくなったのであろう。
事実をもとに筆者が述べている「意見」を探す問題です。
本文は多くの「事実」と、そこから筆者が考えた「意見」をもとに構成されています。
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テスト問題例④:指示語が示す内容を考える問題
「イースター島のこのような運命」とありますが、このような運命とはどのような運命ですか。文章中の言葉を使い、「運命」に続くような形で説明しなさい。
解答例と解説
森の消滅により食料危機や部族間の抗争が起き、文明が崩壊してしまった運命
本文の要約の前段階として考える必要がある問題です。
文末を固定することで言葉の入れ替えなど生徒自身が工夫して文を作るため、思考力も高まります。
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テスト問題例⑤:筆者の主張を考える問題
本文において、筆者が読み手に最も伝えたい一文はどれか。書き抜きなさい。
解答例と解説
とするならば、私たちは、今あるこの有限の資源をできるだけ効率よく、長期にわたって利用する方策を考えなければならない。
モアイの話をもとに、筆者が何を伝えたかったのかを問う問題です。
イースター島で起こった問題は他人事ではなく、私たち現代人も同じ危機に瀕している問題なのだということを学習者が理解しているのか確認したいです。
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