先天的に全身の色素が薄いアルビノは寿命が短いという説がありますが、本当でしょうか?
アルビノは正式名称を先天性白皮症といい、皮膚疾患のひとつです。
この記事では、アルビノの原因や寿命、治療法があるのかといったことについて解説します。
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アルビノの寿命は短い?
アルビノの寿命が短いといわれる理由は、皮膚がんを発症する可能性が通常と比べて高いためです。
その仕組みについて次の項目で説明します。
アルビノが皮膚がんになりやすい理由
アルビノが皮膚がんになりやすい理由は、メラニンを生成する体の働きが普通の人と比べて弱いためです。
見た目にもアルビノの色素が薄いのは、髪や肌の色の元となるメラニン色素を作る力が生まれつき弱いことの表れでもあります。
メラニン色素は色素細胞の中で、チロシナーゼという酵素の作用で生成されます。
アルビノはこのチロシナーゼがうまく働かないために、色素が薄くなってしまうのですね。
メラニン色素はシミの原因になるので女性には疎まれがちですが、実は紫外線などの刺激から肌を守っている大切なものです。
そのため、メラニンを生成できないアルビノは皮膚ガンになりやすいと言われています。
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人間でアルビノが生まれる確率と平均寿命
人間でアルビノが生まれる確率は2万人に1人程度と言われています。
寿命の確率について統計はありません。
前述のように皮膚ガンになりやすいことを考えると寿命に影響する場合もありますが、紫外線対策を徹底すれば平均寿命まで生きることは十分に可能です。
アルビノは出血しやすかったり、免疫不全の全身症状が出る場合もありますが、これは一部のアルビノに言えることで、多くの人は健康に過ごしているようです。
動物のアルビノ
人間に限らず、メラニン色素を有する生物にはアルビノが存在します。
動物にもアルビノは生まれていて、トラ、セキセイインコ、ハリネズミ、ウーパールーパーなどに見ることができます。
ネットなどでもその神秘的な美しさを見ることができるでしょう。
アルビノの動物は人間と同じく紫外線の問題もありますが、他の動物に比べて目立つために生存が難しいという側面があるようです。
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アルビノの原因や治療法
アルビノの原因や、治療法があるのかについて見ておきましょう。
アルビノは遺伝性の病気で、生まれついてのものです。
メラニン色素を作るためのチロシナーゼという酵素を作る機能が低いことが原因ですが、このうちほとんどメラニンを作ることができない「チロジナーゼ陰性型」と、成長するに従い多少は色素が出てくる「チロジナーゼ陽性型」に分類されます。
アルビノの治療法
アルビノの治療法は見つかっていません。
表皮を移植したり、レーザー治療などをする場合がありますが、どれも見た目を変えるだけで、根本的な治療法とは言えないでしょう。
また、アルビノはメラニン色素を作れないことから、視力に障害が出る場合があり、個別にその治療を行うことになります。
白皮症であることから直ちに命に関わるということはないので、まずは皮膚ガンの予防のために紫外線の対策を行うことが必要になるでしょう。
まとめ
今回は、アルビノの寿命について解説しました。
アルビノには人目を引いて好奇の目で見られるなど精神的な負担もありますが、アルビノであること自体が短命につながるということはないようです。
紫外線に弱いことからその対策は必要不可欠ですが、それさえ怠らなければアルビノでも十分に寿命をまっとうできると言えるでしょう。
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