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中学校に入学をされてから、初めて出会う国語作品はおそらくこの「花曇りの向こう(瀬尾まいこの作品)」だと思います。

中学国語ではテスト問題でもより深い洞察力が求められますから、「どういう風に読んだらいいのだろう?」と迷われている方も多いかもしれませんね。

今回は、中学国語定番作品の「花曇りの向こう」について、あらすじや感想、題名の意味やテストで予想される問題例などについて解説させていただきます。

※中学生を指導する立場の教員の方、お父さんお母さんも参考にしてみてくださいね。


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花曇りの向こう:あらすじと感想

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花曇りの向こうについて、まずはあらすじをおさらいしておきましょう。

よくある感想についてものせておきますので、読書感想文などを書かれる場合には参考にしてみてくださいね。

①物語のあらすじ

父親の都合で、関西の中学校に転入した明生。

言葉遣いや文化の壁を乗り越えようと努力しますが、どれも空回りに終わってしまいます。

そんな失意の中、林間学校のお知らせが来て、明生は独りぼっちでお菓子の買い出しへ向かいます。

到着した駄菓子屋で、偶然クラスメートの川口と遭遇し、「梅のお菓子」をきっかけに会話が弾み、仲良くなります。

物語の読み方やテスト出題への対策としては主人公明生の心理を細かく追いかけていくことがポイントになります。


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②よくある感想

短編でありますが、主人公の明生の心理的な葛藤をイメージしながら追いかけていくことで、いろんな読み方ができる作品です。

最初、ネガティブな心情だった明生が、梅のお菓子というきっかけで川口くんと仲良なり、これからの学校生活に希望を見出す姿には、読んでいて元気をもらえます。

人生において「きっかけ」は重要であり、偶発的であることがほとんどですね。

それを中学生ながらつかみ取ろうと努力する明生の前向きな姿勢には共感と感動をおぼえます。

③作中でのキーパーソンは誰か?

作中では「川口君」と「おばあちゃん」の2人が明生に大きな影響を与えるキーパーソンとして登場します。

1.川口君

川口君は明生を仲良くなろうとしてくれる存在で、明生が悩みや葛藤を乗り越えるきっかけとなる人物です。

物語は川口君との出会いによって大きく展開していきます。

2.おばあちゃん

おばあちゃんは常に明生の心配をし、勇気づけてくれる存在です。

おばあちゃんの視点から明生の心理をイメージしてみることで、客観的な視点から主人公の感情や心理の動きを追体験することができます。


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花曇りの向こうの題名に込められた思い

結論から言うと、「花曇りのように晴れない明生の心が、友達との出会いやおばあちゃんの支えによって、最後には晴れ渡ったものになる」ということを「花曇りの向こう」というタイトルで表現していると考えられます。

題名にこめられた意味を理解するために、まずは「花曇り」とはどういう意味なのか?ということを知っておきましょう。


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「花曇り」ってどんな意味?

「花曇り」という言葉は、「桜の花の咲くころの、薄くぼんやりと曇った空模様」と言う意味を持っています。

昔は「花」といえばそれは「桜(特にソメイヨシノ)」のことを指しますから、花曇りには春の季語という意味合いもありますね。

「桜の花の咲くころ」は3~4月で、この物語の時期と重なります。

薄くぼんやりと曇った空模様=明生の心

上でも説明させていただいた通り、花曇りとは「薄くぼんやりと曇った空模様」をいいます。

この「薄くぼんやりと曇った空模様」は、クラスに馴染めず、友達もできない明生の物語開始時点の心情を表しているとも考えることができます。

また、作中では明生は自らの心情を「晴れることを放棄したような空」と表現しています。


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花曇りの「向こう」の意味とは

花曇りという言葉の意味についてみてきましたが、タイトルは「花曇りの向こう」です。

この花曇りの「向こう」には何が待っているのでしょうか。

それは、「うららかな空」です。

どんな曇天でも、雲の上には晴天が広がっており、雲さえ散ってしまえば、晴天となります。

作品の結末で、梅のお菓子というきっかけで明生を心は晴れ、これからの学校生活に希望を見出しています。

「うららかな空」は、春の晴れた日、太陽が明るく照り、それを浴びて万物が輝いているような空という意味で、まさに明生の心情に当てはまるものです。

「花曇りの向こう」という題名はこの明生の心情の変化を表現しているのだと考えます。

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「花曇りの向こう」からのテスト問題例は?

テストで出題される問題例としては、明生の心情変化に着目したものが考えられます。

また、登場人物が明生にどのような影響を与えたかを考えることも重要です。

①物語の結末と明生の心情変化

物語の冒頭部と結末での明生の心情変化についての問題が多いかと思います。

ですから、明生の気持ちがわかる行動や発言に着目して考えましょう。

「今日も生ぬるい息をはいた」や「僕が手に掲げた小さなふくろの中にはあまずっぱい梅干しがちゃんと入っている」などに含まれる意味を考えると良いでしょう。

②登校前おばあちゃん宅での明生の心情

登校前の明生の心情は、かなりネガティブです。

また、おばあちゃんに少し八つ当たりしている状態です。

この心情の原因について問われます。

考え方としては、これまでの引っ越しと今回の引っ越しとでは何が違うのか、おばあちゃんの発言がなぜ明生を苛立たせたかに注目すると良いでしょう。


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③登校後の教室での明生の心情

登校後の明生の心情は、登校前よりも一層ネガティブになっています。

何故ネガティブになっているかが問われます。

そのネガティブさは文中に表現されており、明生は、曇り空を「晴れることを放棄したような空」と表現します。

こんな気持ちになったのは何故でしょうか。

このことについて考えてみると良いでしょう。

④バスケットボール中の明生の心情

体育の授業の明生は、得意のバスケットボールをきっかけに何とかクラスメートと打ち解けようと頑張ります。

結局失敗に終わり「今日もわずかなとっかかりはするりと抜け落ちていった」と文中にあります。

なんのためのとっかかりであるかを問われるので、これについて考えてみましょう。

⑤帰宅後の明生の心情

バスケットボールできっかけ作りに失敗し、お菓子の買い出しに一緒に行くことも失敗した明生。

当然落ち込んでいます。

そんな明生を見かねて、おばあちゃんは「待っといても何もやって来てくれん」と勇気づけの言葉を明生に与えます。

この遠回しの勇気づけにはどのような意味が含まれているかを考えてみましょう。


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⑥駄菓子屋での明生の心情

駄菓子屋で、「梅干しのお菓子」というきっかけに川口君と打ち解けた明生。

その心情はこれまでにないほど、ポジティブなものに変化します。

題名の意味でも説明したとおり、明生はこれからの学園生活に希望を見出します。

この「梅干しのお菓子」が、明生にとってどんな存在かを考えてみましょう。

まとめ

今回は中学国語の定番テーマ「花曇りの向こう」についてあらすじや感想、予想されるテスト問題などについて解説させていただきました。

中学国語の掲載作品には、深く読み込むと「こんな意味があったのか!」と思える深い内容のものが多いです。

しっかりと読み込んで、登場人物や作者の意図について考えてみるとともに、テスト出題への対策なども行っておきましょう。

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