「ノルウェイの森」は、世界中で翻訳されている村上春樹のベストセラー小説です。
ハルキニストと呼ばれるファンが世界中にいる人気作家村上春樹ですが、作品は短編小説から長編小説までたくさありますね。
そんな数ある作品の中で、村上ワールド初心者におすすめの作品が「ノルウェイの森」なんです。
この記事では、「ノルウェイの森」のあらすじと結末を簡単に紹介していますので、興味が持てそうな方はぜひ作品を手に取ってみてくださいね(一部結末ネタバレを含みますので、これから作品を読もうと考えている方は次のあらすじと登場人物の項目だけご覧ください)
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「ノルウェイの森」のあらすじを簡単に!
「ノルウェイの森」あらすじ
この作品は、主人公が自殺した親友の恋人直子に恋しながらも、正反対の緑に惹かれていく、複雑な人間の心理を描いた作品です。
37歳になった主人公の僕は、飛行機の中で聴いたビートルズの「ノルウェイの森」が引き金となり、過去のできごとを思い出します。
僕が高校生のとき、親友のキズキが自殺。
その後、東京で再会したキズキの恋人直子と僕は関係を持ちますが、その直後、直子は僕の前からいなくなってしまうのです。
直子が処女だったことに驚き、突然いなくなったことで傷つく僕でしたが、そのさみしさを埋めるように大学の後輩緑に惹かれていきます。
そんな僕の元に直子から手紙が届き、彼女が京都の療養所にいることがわかりました。
直子に会いに行く僕。
直子は僕を受け入れてくれるのでしょうか?
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「ノルウェイの森」の登場人物
「ノルウェイの森」登場人物
- 僕(ワタナベトオル):この作品の主人公。大学時代を回想する
- 直子:主人公の高校時代の親友の恋人。心を病んでいる
- 緑:主人公の大学の後輩で、恋人
- キズキ:主人公の高校時代の親友。直子と付き合っていた
作品の中には多くの人物が登場しますが、次に紹介する4人を押さえておけば楽に内容を理解できるでしょう。
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「ノルウェイの森」の見どころと(※結末ネタバレあり注意)
「ノルウェイの森」の見どころは、死の影がまとわりつく直子と、生きることの象徴である緑の間で移り変わる僕の気持ちです。
僕の気持ちが変わっていく様子に注目して読んでみると、村上ワールドを感じることができるかもしれませんよ。
僕よりキズキを選んだ直子
唯一無二の親友を失った僕と恋人を失った直子は、心に共通の傷を残します。
この傷があることで、再会した二人は惹かれあうのです。
キズキを失った直子は、ずっとキズキの元へ行こうと考えていました。
ですが、僕と再会したことで現実世界に引き留められてしまったのです。
自分だけ幸せになることに耐えられず、心のバランスを崩した直子は、死を選びます。
僕は、直子が自分よりキズキを選んだことに傷つきますが、直子を失ったことで緑のいる現実世界に残ることができたのです。
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生き抜く強さ
「ノルウェイの森」では、生きていくためにはウソをつく強さも必要なんだということを教えてくれています。
僕は、直子のルームメイトに宛てて書いた手紙に、誰に対しても嘘はつかず、誰かを傷つけないように注意してきた、と書いています。
ですが、誰も傷つけない為に嘘をつかないって、矛盾していませんか?
思いを寄せる緑に対して、僕は他に気になる人がいることを正直に伝えています。
好きな人から、そんな話を聞いたら絶対傷つきますよね。
作品の終盤、緑は僕を気持ちよくさせようとしながら、「他の女性のこと考えてるでしょ?」と尋ねます。
緑を傷つけたくない僕は、「考えてない」と嘘をつきました。
僕は、現実世界を選んだのです。
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作品タイトルについて
この作品のタイトル「ノルウェイの森」と、「100%の恋愛小説」というキャッチフレーズは、今まで著者村上春樹の作品を読んだことがない読者を、ぐっと引き寄せました。
37歳の僕が、ビートルズの「ノルウェイの森」を聞いたことで昔の記憶がよみがえり、物語が始まります。
そして最後のシーンでは、混乱したまま緑に電話をして我に返る僕。
二人が今も一緒に暮らしていることがわかり、ホッとできるラストシーンです。
村上作品にしてはわかりやすい結末も、この作品の魅力のひとつでしょう。
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まとめ
今回は、村上春樹原作「ノルウェイの森」のあらすじと見どころについて解説しました。
本文でも紹介しましたが、この作品の中にある生と死を感じながら読んでいくと、作品への理解が深まります。
村上作品の中では、とても読みやすい作品ですから、まだ読んだことのない方はぜひチャレンジしてみて下さいね。
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