サン=テグジュペリ原作の「星の王子様」は、世界各国で翻訳され、学校の教材にも使われることの多い名作です。
物語の途中で差し込まれているかわいいイラストとは対照的に、哲学的なメッセージで多くの学びを与えてくれる作品として親しまれていますね。
この記事では、「星の王子様」のあらすじを簡単にわかりやすく紹介しますので興味を持った方はぜひ原作を読んでみてください。
読書感想文を書く必要がある方向けのネタバレ含む詳しい解説もつけていますので、参考にしてみてくださいね。
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「星の王子様」あらすじ
「星の王子様」あらすじ
主人公で飛行士でもある「僕」は、ある日サハラ砂漠に不時着してしまいます。そこで出会ったのが「星の王子様」です。
星の王子様はとある星でバラの花と友達でしたが、ある日バラの気まぐれな性格に耐えきれず星を出てきてしまったのです。
王子様は、「僕」に「これまでに6つの星を旅してきた」と話、その星々で出会った人たちのことを話します。
彼らは、自分を守る事が一番大切な王様・自分に対する称賛を生きがいにしている男・酒びたりの男・何かを持っている事に意味を見出す男など、あまり魅力的とはいえない人たちでした。
星の王子さまは、6人目に出会った地理学者に地球のことを教えてもらい、やってきたのです。
「僕」は飛行機を修理しながら、王子様と一緒にすごしますが、ある時王子様はバラの元へ戻りたいと話し始めるのでした。
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「星の王子様」の登場人物
星の王子様には様々な登場人物が出てきますが、ここではポイントとなる人物を紹介します。
「星の王子様」の主な登場人物
- 僕 :この物語の語り手であり主人公。幼い頃に猛獣をのみこむ大蛇の絵を書いたところ、大人たちに「それは帽子だ」と言われてしまう。
- 星の王子様:もう一人の主人公。主人公の描いた絵を帽子ではなく大蛇だと見破ることができる。自分の星に置いてきたバラの事が気がかり。
- バラ :星の王子様のもといた星に咲くバラ。気まぐれで傲慢(ごうまん)な性格らしい。
- ヘビ :自分の星に帰りたいという王子様に、ある提案をする。噛まれると死んでしまうほどの毒をもっている。
- きつね :なついていない人とは仲良くならない。王子様にきずなの大切さを教えてくれる。
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「星の王子様」結末ふくむ詳しいネタバレと読書感想文を書くコツ
ここからは、星の王子様の結末を含むネタバレ内容と、読書感想文を書く時のコツについて紹介します。
※まだ内容を読んでいない方は注意してくださいね。
バラの元へ戻りたい王子様
地球での生活のなかで、王子様はある日バラ園に遭遇します。
自分の星で唯一咲いていたバラが、こんなにたくさん存在していると初めて知った王子様。
姿かたちはおなじバラでも、王子様が星に置いてきたバラとは違うという事に気がつきます。
きつねは「いちばんたいせつなことは目にみえない」と説明します。
王子様がバラと過ごしてきた時間は目には見えないけれど、かけがえのないものだという事を王子様に気がつかせたかったのです。
星の王子様は、バラのいる星に帰ることを決意しますが、星へ帰るためには肉体が重すぎると話します。
肉体を捨てて魂だけで帰ろうと、王子様は自らヘビに噛まれることにしたのでした。
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王子様の魂はどこへ?
ヘビに噛まれた王子様の肉体は、翌日に消えてしまいます。
王子様の肉体はどこへ消えたのでしょうか?また、魂はバラのいる星へ帰ることができたのでしょうか。
様々な解釈がありますが、ヘビに噛まれる=死ぬことを意味します。
魂が無事星にもどっていたらいいなと思いますが、死ぬことによって精神が身体から解放されて、バラと過ごした美しい時間だけが永遠に残るという解釈もできますね。
大蛇の絵の意味
この物語の冒頭で、僕の書いた大蛇の絵が大人たちには帽子にしかみえなかったというエピソードがありますが、これはきつねの「いちばんたいせつなことは目にみえない」というセリフに関連します。
大人は大蛇の絵の見た目だけで帽子と判断してしまいました。ですが、その外枠の内側に丸呑みされた大蛇が描かれていたのです。
その内側の部分を王子様は見逃しませんでした。
生きてきた年数や経験が長い大人たちは、見た目だけで物事を判断してしまうけれど、本当に大切なのはそのものの本質なんだという事を大蛇の絵のエピソードときつねが教えてくれています。
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まとめ
今回はサン=テグジュペリの名作「星の王子様」について解説しました。
この作品は、子ども向けのイラストだと思って読み始める人も多いのですが、哲学的でとても深いメッセージに大人も気付かされることが多い作品です。
いろいろな作家が翻訳を出しているので、読みくらべてみるのもおもしろいですよ!
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