日本の小学生のカバンといえばランドセルですが、「なんでこんなに高価でずっしり重たいものを選ぶんだろう…?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
今回はランドセルの由来や歴史、色や形のルーツについて紹介します。
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ランドセルの由来や歴史・語源
まずはランドセルの歴史やその呼び方の由来について見ていきましょう。
ランドセルという言葉は英語ではないのがなんとなくわかると思いますが、もとになっているのはオランダ語です。
背負って使うかばんのことをオランダ語で「ランセル」と呼ぶのですが、このランセルが日本に入ってから、呼び方がなまってランドセルに変化したのが語源です。
その由来はいつまでさかのぼるのかというと、江戸時代の幕末までさかのぼることになります。
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ランドセルはもともと「背嚢(はいのう)」だった
1864年に出版された江戸時代の本の中に背嚢(はいのう)というものが紹介されていますが、これに「ラントセル」というようにフリガナがふられているものが見つかっています。
そのため、ランドセルは少なくとも1864年には日本に入ってきていたということになるわけですね(明治維新が起こったのが1868年ですから、ランドセルの歴史は江戸時代からということになります)
最初は軍隊で使われ、学校でも使われるようになった
ランドセルは、1800年代の最初から革で作られていたようです。
丈夫なことからものを背負って運ぶのにひろく使われましたが、特に、軍隊で兵隊が物資を背負って携帯するのに使われていました。
その後、1800年代の時点で軍隊だけでなく通学のときにも使われるようになりましたが、当時はまだリュックサックのような形だったようです。
戦後の日本では昭和30年ごろから現在のような形のランドセルが使われるようになり日本全国で使われるようになったといわれています。
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ランドセルの色と形の由来
ランドセルは今でこそカラフルなものが増えていますが、もともとは「男の子は黒、女の子は赤」と相場が決まっていました。
なぜ黒と赤だったのか?の理由や、ランドセルの形の由来についても知っておきましょう。
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ランドセルの色の由来
ランドセルがずっと黒と赤の2色だったのは、昔の革に色をつける技術の問題だったと言われています。
昔は現在のように技術が確立していなかったので、カラフルな色のランドセルをキレイに作ることが難しかったのです。
そんななかで黒と赤なら作りやすかったため、この色が標準色として採用されたと言われています。
もちろん黒は男の子、赤は女の子とすることで見分けやすくなるという理由もあったでしょうね。
なお、現在は革に着色する技術が進化していますから、いろんな色のランドセルが選べるようになっています。
↓最近では大人のファッションアイテムとしておしゃれなランドセルが流行し、話題になりましたね。
ランドセルの形の由来:最初に使い始めたのは大正天皇?
ランドセルは江戸時代にに初めて日本に入ってきた「背嚢(はいのう)」がルーツとお伝えしましたが、その最初のものはもっと自然なリュックサックのような形だったと言われています。
現代のランドセルは、リュックサックとはかなり形が違って独特なフォルムになっていますよね。
このような形のランドセルが初めて誕生したのは意外と早く、最初のランドセルが入ってからあまり年月が経過していない1887年と言われています。
この年に大正天皇(昭和天皇のお父さん)が学習院というところに入学することになり、そのときに総理大臣だった伊藤博文が作らせたものが現代のランドセルと同じような形だったのです。
その形がずっと続いて現代のランドセルにもそのまま引き継がれています。
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まとめ
今回はランドセルの名前や形、色の由来について紹介しました。
おなじみのランドセルの形ですが、江戸時代末期、伊藤博文などの時代から受け継がれているというのは驚いてしまいますよね。
ランドセルの色は長い間黒と赤だけでしたが、現在はカラフルな色の選択肢があります。
ルーツや歴史を知ればお子さんやお孫さんのランドセル選びも楽しくなりますね。
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