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読書感想文の書き方

アルジャーノンに花束を:読書感想文の書き方と例文を解説!

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この記事では中学・高校の読書感想文のテーマに選ばれることが多い「アルジャーノンに花束を」について、読書感想文の書き方や例文を紹介します。

コピペはダメですが、書き方のポイントを具体的に解説していますので、あなたが読書感想文を書く時の参考にしてみてくださいね。

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アルジャーノンに花束を:内容のあらすじ

「アルジャーノンに花束を」は知能指数が幼児並みである32才の主人公青年が手術により天才となる過程を描いたダニエル・キイスによる小説です。

かなり昔になりますが、ユースケ・サンタマリアさんが主演のテレビドラマにもなりましたので、記憶している方もいらっしゃるかもしれませんね。

なお、小説のタイトルになっている「アルジャーノン」とは、同じ手術を事前に受けたネズミの名前です(主人公の名前ではありません)

このネズミは驚異的な知能を得たのちに急激に知能を失っていきますが、主人公のチャーリーは同じ手術を受けた自分の行く末を知ることになるのです。

この小説では、知能の急激な変化にともなうチャーリー自身の心の変化や、まわりの人たちが彼を見る目を変えていく様子が、一人称による日記のような文章で表現されています。

>>著者ダニエル・キイスのその他の本

アルジャーノンに花束を:読書感想文の書き方

「アルジャーノンに花束を」を題材に読書感想文を書くときには、ポイントとして、次の3点を押さえましょう。

「アルジャーノンに花束を」読書感想文を書くときのポイント

  • ①主人公チャーリーが脳手術を受けた後の変化と人間関係
  • ②チャーリーと家族(父、母、妹)それぞれとの再会
  • ③小説の最後の文章「ついしん」の一文の重要性

以下でそれぞれの項目について説明します。

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①主人公チャーリーが脳手術を受けた後の変化と人間関係

脳手術を受けて、天才に変貌をとげる主人公チャーリーですが、高い知能を得たことによって、かつては友達だと思っていた「勤め先のパン屋の仕事仲間達」から、悪意のある意地悪や、いたずらを繰り返しされていた真実を知ります。

こうした周りの人との人間関係の変化や、それに対するチャーリーの気持ちを理解しましょう。

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精神障害者であることを理由に遊び半分でからかい、無下に扱う仕事仲間達にいらだちを覚えます。

チャーリーの知能が高まることで起こる、自分自身との葛藤

天才と呼ばれるようになったチャーリーは知的欲求を満たすことに集中していきます。

しかし、急激な知能指数の増加と環境の変化は、彼の心のとまどいを広げていくことにもつながっていくのです。

次第にチャーリーは温和な青年から、常にいら立った高圧的な青年へと変わってしまいます。

精神障害者の時は馬鹿にされ、天才になったら嫉妬され、疎まれる。

こうした主人公の苦しみが、読み手の心にするどく刺さります。

後半部分、自分の脳が急激に退化。周囲と孤立しながら、自立しようとする場面

物語の後半で、チャーリーは自分の脳の退化を感じ始めます。

それと同時に、だんだんと今まで親しかった女性や、手術を行った医師、教授を避けるようになって

いきます。

思考もあいまいになる中、自立を望み、元のパン屋で働かせてもらえるように頼みに行きます。

からかっていた仕事仲間達は、事情を知らない新入りがチャーリーをいじめると、今度は味方にな

り、チャーリーをかばい、友達だと言葉を伝えるシーンは人間の良心に胸をうたれます。

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②チャーリーと家族(父、母、妹)それぞれとの再会

母と離婚し、理髪店をしている父の店に手術後のチャーリーは出向きます。

精神障害者の頃と天才の今ではチャーリーの表情が違い、父は最後まで自分の息子と気づかず、最

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後まで息子のチャーリーをお客として扱います。

途中で何度も息子だと伝えようと思いますが、自分の顔に触れても気が付かない父

に何も言わず、店を後にします。

チャーリーの過去の感謝と現在の精神的決別を意味するシーンです。

母と妹との場面

チャーリーは自分が生まれた家に行き、年老いた母と妹に会います。

母は老人性健忘症になっていました。

パニックになり最初、母はチャーリーを拒絶しますが、次第に精神障害者の息子が天才に変わったこと

を理解していきます。

母を見たチャーリィーは「マアアア」と呼びかけ、母はチャーリーと気付きます。

「マアアア」と発するチャーリーの声は精神障害者でもなく、天才でもない、子供が母を想う声です。

妹は大人になり、分別のわかる女性になっていて天才として現れたチャーリーを喜びます。

子供時代にチャーリーにした数々の反抗は、兄が精神障害者という外部からのいやがらせによ

ることだったと伝えます。

チャーリーは許し、じきに脳が退化することは告げず、二人のもとから去ります。

それぞれの心情が現れ、内面が交差する場面です。

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③小説の最後の文章「ついしん」の一文の重要性

この小説の最後の一文は、「ついしん、どーかついでがあったらうらにわのアルジャーノンのおはかに花束をそなえてやてください。」で終わります。

この一文は、小説のタイトルと関連性があることに注目しましょう。

主人公チャーリーが知識と苦悩の天才から、元の人の良い精薄の青年に脳が戻ったことを読者に感じさせます。

精神障害者に戻る中で、同じ運命を共にしたネズミのアルジャーノンを慈しむ心が、胸を打ちます。

同じ脳手術を受けた実験用ネズミ、アルジャーノンとチャーリーの関係性

実験用ネズミのアルジャーノンは、チャーリーにとっては同じ境遇を体験した同志です。

同じ境遇とは、具体的に言うと脳の手術を受け、急激に高知能となり、脳が手術前以上に退化していくという運命のことですね。

アルジャーノンの様子を見て、チャーリーは自分も脳の退化が起こり、天才の時にした全てを忘れてしまうことを悟ります。

ある日、アルジャーノンはチャーリーの部屋で死んでしまいます。

アルジャーノンの死は、後半部分、彼をひとりで脳の退化に向かわせる合図にもなっており、小説全体でみると別の主題に移っていくきっかけとなっています。

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アルジャーノンに花束を:読書感想文の例文

「アルジャーノンに花束を」は30年以上前に書かれたSF・ファンタジーの名誉ある賞、ヒューゴー賞を受賞した作品で、小説家のダニエル・キイスによって書かれました。

知能指数68、幼児並みの主人公青年チャーリー・ゴートンが脳手術を受け、天才科学者に変貌するその過程を描いた作品です。

タイトルのアルジャーノンとは、同じ脳手術を事前に受けた実験ネズミの名前ですが、この実験ネズミは、物語の重要な進行役として所々の箇所で登場するのです。

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驚異的な知能が発達した後、急激に失われていく知能

アルジャーノンは驚異の知能を得たのち、またたくまに手術前以上に知能を失っていきます。

その様は、まさに脳の退化という言葉に等しく、チャーリーは自分も同じ行く末と感じ、葛藤しながら受け入れて生きていきます。

チャーリーは、この脳手術により、精神障害者として生きる人生と、天才科学者として生きる人生を短期間で経験します。

彼にとってどちらの人生が良かったのか?まわりの人たちとの関係性がどのように変化したのか?がこの小説の重要なテーマになっていると考えます。

周りの人たちとの関係性に悩むチャーリー

知的成長は感情的成長を追い越し、天才となったチャーリーは知識探究欲と自我のはざまで苦悩の日々を体験します。

その苦悩の主な原因は、彼の周りで生活している人たちとの関係性の変化です。

特に、チャーリーと元の職場であるパン屋での仕事仲間とのやり取りは印象的です。

天才となりチャーリーが仕事に復帰した時、人々は冷ややかな目で彼を迎えます。

かつてチャーリーが友達だと思っていた、失敗をすることに大笑いをしていた仕事仲間は、実はよい友達ではなかったことに、チャーリーは気づいてしまいます。

彼らの心にあったのは同情心ではなく、ただただ馬鹿にしていただけだったのだと気付くシーンは、人間の残酷さを感じさせ胸に詰まります。

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最終的には周りの人たちに救われるチャーリー

チャーリーは急激に脳が退化し、施設に入る前に元のパン屋で短期間精神障害者として働きますが、最後には馬鹿にしていた仕事仲間から、「チャーリーは友達だ。俺たちが味方になる」と伝えられることで、読み手として救われる思いがしました。

その他にも、チャーリーは子供時代に家族から受けた扱いの真の意味を知ったり、家族と家族と再会することで自分の気持ちを昇華させたりといったことを経験していきます。

さらに、手術をほどこした教授たちとの軋轢、ふたりの女性との愛情問題もからんできます。

脳が退化した後、収容される精神薄弱者養護施設訪問など、その深い内容はひとつひとつ、繊細で、実に考えさせられます。

解決策を発見するための努力と悟り

チャーリーは、実験ネズミのアルジャーノンの脳が退行していることについて、自分が解決策をを発見することができれば、自分自身の脳の退行も止められると、研究に没頭する日々を過ごします。

しかし、その努力もむなしく、実験ネズミのアルジャーノンは死んでしまいます。

チャーリーは脳の退行が進む中、「知識だけではなんの意味もないことをぼくは学んだ。人間的な愛情の裏打ちのない知能や教育はなんの値打ちもない。」と悟ります。

後半、天才から精神障害者に知能が戻っていく様子は、チャーリーの日記形式の文面から読み取ることができます。

だんだん、ひらがなと脱字が多くなり、文体も幼稚になっていくという独特の表現方法が、読者の胸に強く訴えてきます。

悲哀と共に主人公が幸せを感じる精神の領域に戻ったのだと安堵を感じました。

アルジャーノンの墓に花束をそなえてやってください。で、終わるこの小説は、運命に翻弄された主人公青年を通して、伝えたいのは優しさや愛は退化しない。というメッセージではないかと強く思いました。

まとめ

今回は、「アルジャーノンに花束を」を題材に読書感想文の書き方と例文を紹介しました。

この題材は、登場人物の心理描写をていねいに追っていくことでより深い読み方をすることができる作品です。

本文で紹介した内容を参考に、オリジナリティのある読書感想文を書いてみてくださいね。

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