この記事では、政党内での役職の一つ「筆頭副幹事長」について説明します。
現在、その職に就いているのは、将来の総理大臣候補といわれている小泉進次郎氏ですが、その具体的な職務内容とはどのようなものなのでしょうか?
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筆頭副幹事長とはどんな役職?
筆頭副幹事長とは、ごく簡単にいうと「30人いるヒラの副幹事長の中で、一番エライ人」という役職です。
※「ヒラの副幹事長」の仕事内容については次の項目で説明します。
それではヒラの副幹事長ではない筆頭副幹事長はどんな仕事をしているのか?ですが、これは30人いるヒラ副幹事長の筆頭、つまりトップになるわけですね。
複数在籍する副幹事長が、一人一人抱えている問題を幹事長に説明していては、時間がかかり過ぎて他の党務が進みません。
そこで、とりまとめを行う筆頭副幹事長の役職が必要になってくるのです。
30人もいる?ヒラの副幹事長の仕事は?
それでは筆頭副幹事長ではない「ヒラの副幹事長」とはなんなのか?ですが、これは幹事長を補佐する役割ということになります。
幹事長は政党の中の実質的なボスですから、非常に忙しい仕事です。
実は幹事長の下には、幹事長代行や幹事長代理と言った役職もいて、その上との関係をとり持たないといけないのです(一般企業でもそうですよね。課長代理や課長代行っていますよね)。
その関係を維持しつつ、幹事長の実務を補佐していきます。ですので政権を担っている自民党の場合は、約30名もの副幹事長が必要なんですね。
党務の下働きをさせて経験を積ませるため、若い議員を就かせる場合も多いです。
本当に30人もいないとだめなのか?というとちょっと疑問があるかもしれませんが、政党の中での若手議員をポストにつけるための役職という側面もあるかもしれませんね。
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筆頭副幹事長は何人いるの?
現在、自民党は筆頭副幹事長を二人体制で行っています。
一人は小泉進次郎氏、もう一人は柴山 昌彦氏(6期当選)です。
ちなみにこの二人体制は、過去にあまり例がありません。
小泉進次郎氏という年齢的には若すぎるけれど、なんらかのかたちで存在感を発揮してほしい存在につかせるポストとして用意した側面があるのかもしれません。
※いきなり幹事長では重すぎるし、ヒラの筆頭副幹事長では同僚が30人もいるので、存在感が薄すぎるので。
筆頭副幹事長が補佐している幹事長の役割とは?
幹事長とは、簡単にいうと政党の中でのボスですね。
具体的にどういう仕事をしているかというと、次のようなものがあります。
- 政党公認の候補をどの選挙区で立候補させるかの決定
- 選挙応援のために地方の街頭演説に行くなど
- 誰を政党公認の候補として認めるかの判断
- 政党に入ってくるお金を何に使うかの決定
- 他の党との議会運営や法案審議をめぐる利害の調整
- 政党の中で誰をどの役職に就けるか?の人事判断
このように、幹事長は政党運営において重要な役割を担っているのです。
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幹事長の官房長官・副総裁との違いは?
政党のトップはいうまでもなく「総裁(今でいえば安倍晋三さん)」ですが、総裁は内閣総理大臣として政府の仕事で忙しいので、政党の仕事についてはやっている暇がないというのが実際のところです。
そのため、政党の中でのナンバー2である幹事長が政党の仕事ではボスとして仕事をしているわけですね。
一方で、政治でナンバー2に該当する役職としては、副総裁や官房長官といった仕事もあります。
これらと幹事長がどう違うのか?はややわかりにくいかもしれませんが、具体的には次のように職務のすみわけが行われています。
- 幹事長 :政党の仕事のナンバー2
- 官房長官:政府の仕事のナンバー2
- 副総裁 :総裁に万が一があった場合の補欠
日本は政党政治の国ですから、選挙に勝って第1党となった政党のトップ(総裁)が総理大臣として政府(内閣)を作ります。
なので、政党のトップには「政党の中での仕事」と「政府の中での仕事」の2つがあることになります。
実際には外交や軍事、経済政策といった政府の仕事がものすごく重要ですから、政党のトップ=総理大臣は政府の仕事にほとんどの時間を使うことになります。
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政府のナンバー2が官房長官・政党のナンバー2が幹事長
この政府の仕事のナンバー2が官房長官で、簡単にいうと「~省(外務所や財務省など)」というそれぞれの部門のトップの取りまとめをする仕事になります。
総裁が政府の仕事をしている間、政党の方は留守になってしまいますから、政党の中でのナンバー2である幹事長が総裁の仕事の代わりをするというわけですね。
副総裁は「総裁の補欠」
一方、副総裁は「総裁が怪我や病気で働けなくなった時の補欠」という位置づけになります。
補欠というとなんだか軽い仕事のように思いますが、日本では実際に総裁が突然亡くなったり、病気になったりといったケースはめずらしくありません。
そのような場合には副総裁が繰り上がって総裁になるわけですから、普段から総裁の仕事を把握しておかなくてはならず、非常に重要なポストということになります。
幹事長代行との違いは?
間違えやすい役職に幹事長代行というものがありますが、幹事長の実質的な補佐をするのがその職務です。
幹事長に代わって権限を行使する場合もある、重要な役職なので、序列としては筆頭副幹事長よりも幹事長代行がかなり上となります。
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小泉進次郎氏の仕事っぷりは?総理大臣への近道?
次から次へと不祥事や問題が起き、支持率が急降下している現在の安倍内閣。
小泉進次郎氏の人気を利用したいところなのでしょうが、入閣の大抜擢には色々な反対が考えられます。
そこでまずは、「筆頭副幹事長」という役職に就いてもらったというところでしょうか。(ある意味苦肉の策ですね。)
ですが、そこはただの二世とは違います。
活発的に地方をまわり、安倍政権にも鋭く切り込む言動も見られます。
筆頭副幹事長としての仕事は、通常あまり表には出てきませんが、期待に応える活躍はされているのでは?
とにかく、メディア露出していることが党の広告塔として活躍している何よりの証拠ですね。
こうした動きをみると、近いうちに小泉進次郎氏が総理大臣になる日も近いのかもしれませんね。
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最近の筆頭副幹事長の仕事:小泉進次郎のニュース
現在の筆頭副幹事長である小泉進次郎氏ですが、彼は注目度が高いので、仕事内容もニュースになることが多いですね。
↓例えば、直近では次のようなニュースがありました。
自民党の小泉進次郎筆頭副幹事長は3月25日、財務省の決裁文書改竄(かいざん)問題に関し、安倍晋三首相(党総裁)が党大会で全容解明を誓ったことについて、「首相が『組織を根本から立て直す』という、その根本が今後、具体的に何を意味するのかを注目している」と述べた。(党大会終了後、記者団への回答)
首相に対しても鋭い視点で切り込んでいるのがよくわかります。
これは筆頭副幹事長として役に就いているので、その発言による影響力なども考えられた言動ですね。
このような発言も、筆頭副幹事長としての働きのひとつです。
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筆頭副幹事長から総理大臣になった人は?
実は、筆頭副幹事長と言う役職は党則にないため、過去の記録も不明確というのが実際のところです。
なので、正確にはわかりませんが、過去に筆頭副幹事長から総理大臣になった人物として海部俊樹(第76~77代総理大臣)もいますので、筆頭副幹事長というポストが出世コースであることには間違いないでしょう。
まとめ
今回は、筆頭副幹事長の役割や、具体的な仕事内容について説明しました。
本文でも見た通り、筆頭副幹事長は「幹事長を補佐する副幹事長(約30名いる)の中で、一番エライ人」という位置づけになります。
仕事内容としては幹事長の補佐ですが、「若手に存在感を持たせるためのポスト」という意味合いもある役職といえますね。
現在の自民党の筆頭副幹事長である小泉進次郎氏にも、期待して行きたいですね。
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