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読書感想文の書き方

星の花が降るころに:指導案とテスト対策!続きを考える場合は?

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この記事では、中学国語で勉強する「星の花が降るころに」を読むときのポイントについて説明します。

物語の展開を追いながら、どんなところに注目して読んでいけばよいかを押さえるのがポイントです。

また、この教材では「物語の続きについて考える」というテーマで授業を進めていくことが多いので、その例文についても紹介しています。

先生方の授業指導案作りやテスト対策にも役立つと思いますので、参考にしてみてくださいね。

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「星の花が降るころに」内容あらすじ

星の花が降るころに

>>著者:安東みきえのその他の本

親友の夏実と小さなすれ違いから疎遠になってしまった主人公は、仲直りをしようと試みるが失敗してしまう。主人公は、そのときの様子を幼なじみの戸部君に見られたのが気になっていた。

しかし、もくもくとボールみがきをする戸部君の姿や、わざとおもしろいことを言って主人公を元気づけようとしてくれる姿を見て、自分の小ささを知る。

さらに、主人公が夏実との思い出のある銀木犀(ぎんもくせい)の下に行くと、掃除のおばさんから「常緑樹も古い葉を落として新しい葉を生やしている」と教えられたのだった。

主人公は「大丈夫、きっとなんとかやっていける」と銀木犀の木の下をくぐり、新しい一歩を踏み出していく。

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「星の花が降るころに」読書感想文の文例

親友と思っていた夏実と疎遠になってしまい、悩でいる主人公の気持ちがよく分かる。「二人で木に閉じ込められた」と言っていた夏実が、いつの間にか木から出て行ってしまい、自分だけ取り残されたように感じていたのだろう。

それでも夏実のことが忘れられない主人公の気持ちが変わったのは、掃除のおばさんから銀木犀の葉っぱの話を聞いてからだ。

古い葉っぱを落として新しい葉っぱを生やしていることを知って、いつまでも昔のことにとらわれていてはいけないと感じたのだろう。

だから夏実との思い出である銀木犀の花びらを、地面に落とすことができたのだと思う。

主人公にどんな未来が待っているか分からないが、常に自分自身が成長しようとしている限り、どんなことがあっても何とかやっていけるだろう。

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「星の花が降るころに」指導案を作る際のポイント

「星の花が降るころに」の授業指導案を作成する際には、次のようなポイントを押さえましょう。

「星の花が降るころに」指導案作成のポイント

  • ①主人公の気持ちが変化する場面を押さえよう
  • ②銀木犀の意味と主人公の変化をとらえよう
  • ③情景描写から主人公の気持ちを考えよう

以下、順番にくわしく説明します。

①主人公の気持ちが変化する場面を押さえよう

主人公の心情と、場面の変化に注意しながら読み進めていきましょう。

最初に主人公が胸に抱いていたのは、親友だった夏実とのすれ違いを解消して、仲直りしたいという思いでした。

主人公は仲直りするために行動を起こそうとしたのですが、うまくいかず、余計に悩みを深めてしまったのです。

しかも、それが失敗した所を幼なじみの戸部君に見られてしまったため、主人公は恥ずかしいと感じます。

戸部君にそれを馬鹿にされると思っていた主人公ですが、戸部君が一生懸命ボールみがきをしているのを見て、「自分の考えていたことがひどく小さく、くだらないことに思えてきた」と考えなおしたのでした。

そのあとの帰り道、公園で掃除をしているおばさんと会話し、一年中緑の葉をつけている銀木犀は、古い葉は落とされ新しい葉に生え変わっていることを教えてもらいます。

親友の夏実との今の関係と、去年夏実と集めた時のまま袋に詰められた、銀木犀の枯れた花。

公園の銀木犀の木の下にやってきた主人公は、枯れてしまった銀木犀花を地に捨て「大丈夫、きっとなんとかやっていける」と思いながら、木陰から一歩踏み出します。

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②銀木犀(ぎんもくせい)の意味と主人公の変化をとらえよう

この物語は、銀木犀と夏実との思い出から始まります。

主人公にとって、銀木犀は夏実と結びついたものでした。

銀木犀の花をビニール袋に入れて持ち歩き、それをきっかけに夏実と仲直りをしたいと願っていました。

主人公と銀木犀の関係性がよりはっきり分かるのは、学校からの帰りに、銀木犀のある公園に立ち寄った場面です。

「夏実と私はここが大好きで、二人だけの秘密基地と決めていた」という事実と、「ここにいれば大丈夫、どんなことからも木が守ってくれる」と信じていたことが描かれています。

なぜ主人公はそう信じていたのでしょうか。

それは「銀木犀は常緑樹」だから、つまり一年中緑の葉をつけている銀木犀は、主人公にとっていつまでも変わらないものの象徴だったのです。

ところが、掃除のおばさんとの会話で、銀木犀に対する見方が変わります。

常緑樹といっても、古い葉っぱを落として新しい葉っぱをつけるのだということを主人公は知るのです。

いつまでも過去にとらわれていてはいけないと、変化を受けれていく勇気を銀木犀からもらったと言っていいでしょう。

そして最後には、「ここにいれば大丈夫」と思っていた銀木犀の木の下から、「大丈夫、きっとなんとかやっていける」と出ていくことができたのです。

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③情景描写から主人公の気持ちを考えよう

この物語は主人公の目線で書かれています(こういう物語の形式を「一人称形式の物語」といいます)。

そのために、主人公が見ている景色について書かれている部分にも主人公の気持ちが投影されてるのです。

特に、夏実との仲直りに失敗した後の場面で、主人公の見ている景色がどう描かれているか見てみましょう。

通り過ぎる夏実の姿は「音のないこま送りの映像を見ているように」主人公の目に映ります。

また、戸部君の目を避けて駆け寄った窓から見る景色は「強い日差しのせいで、色が飛んでしまったみたい」に見えています。

それらの情景に、主人公のどんな気持ちが表されているか考えてみましょう。

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「星の花が降るころに」の続きを考える

「星の花が降るころに」については、授業内のテーマやテスト問題として「続きを考える」という課題が与えられることが多いです。

以下では、物語の続きを考えるときに押さえておくべきポイントについて解説します。

何をテーマに続きを考えるのか

この物語には、はっきりと描かれていないことがいくつかあります。

主人公と夏実との友人関係がなぜ壊れてしまったのか、「小さなすれ違いや誤解が重なるうち」としか書かれていません。

また、戸部君については、主人公も「小学校のころからわからないまま」と述べています。

夏実や戸部君と過去にどんなことがあったのか、そして彼らの過去と現在の変化を想像してみると、この後の展開もいろいろと思い浮かぶのではないでしょうか。

また、主人公自身は自分の未来について、「また夏実と花を拾える日が来るかもしれない」「それとも違う誰かと拾うかもしれない」「あるいはそんなことはもうしないかもしれない」といくつもの可能性を思い描いています。

この中のどれかをこの物語の続きとして考えてみるといいでしょう。

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物語の続きを作るときの作成ポイント

物語の続きを考える際には、先に主人公の心情を考えながら、どのような結末にしたいかを追いかけるように作成していくと良いでしょう。

心情と結末を考えることができたら、どのような場面で登場人物を行動させるかを考えていきます。

「星の花が降るころに」物語の続きの例文

次の日、私は新しい学校に向かうような気持ちで登校した。校門の手前で、戸部君が「おっす」と声をかけてくる。

私は澄ました顔で「おはよう」と返事をして歩き続けた。

夏実が別の女の子と一緒に前の方を歩いているのが見えた。

昨日の私だったら、そんな夏実の姿を見るのがつらくて、歩く足が遅くなっていたかもしれない。

でも今日の私は、夏実に追いつくと分かっているスピードで歩き続けた。

気配に気づいて夏実が私の方を振り向く。

何とか笑顔を作って、夏実に軽く手を振り、そのまま追い越した。

そんな私に後ろから早足で追いついてきたのは、戸部君だ。

「なあ、今日、なんか宿題あったっけ?」

相変わらずだ。

「知らないよ」

私もいつものように答えた。

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銀木犀の公園にて

学校帰りに、銀木犀のある公園に寄ってみた。「あれ、何してんの?」

戸部君はなぜか変なタイミングで現れる。

今、会いたいのは戸部君じゃない。

「そういえば、前もここにいたよな」

何でそんなことを知っているんだろう。

「戸部君には関係ない。ここは、私にとって大事な場所なの。お願いだから……今はまだ、入ってこないで」

思ったよりも強い口調になってしまった。

戸部君は肩をすくめて、

「また宿題教えてくれよな」

そう言って走って去って行った。

私は木の下に入ると、ため息をついて膝を抱えてしゃがんだ。

木の葉の音がさらさらと私を包む。

気配を感じて顔を上げると、夏実が立っていた。

「入ってもいい?」

私は立ち上がると、黙ってうなずいた。

夏実はゆっくり木の下に入ってくると、私と並んで木にもたれた。

「戸部君は入れてあげなかったのに、私はいいの?」

「……ここはまだ、二人の秘密基地だから」

小さな声で答えた私に、夏実はふふっと笑って、

「ありがと」

とやっぱり小さな声で言った。

「ごめんね、私、他にたくさん友達ができちゃったから……」

「ううん、いいの。私も、新しい友達を作るように頑張る」

夏実は私の方を向いて言った。

「ねえ、一つだけ約束を決めておかない?」

「何?」

「他の誰かとこの木の下に入るときには、お互いにそれを報告すること」

夏実の提案を聞いて、私はようやく夏実に無理のない笑顔を見せることができた。

「わかった。約束する」

手を差し出すと、夏実はその手を優しく握り返しながら、

「相手が戸部君だったとしてもね」

と言い残して、木の下から出て行った。

銀木犀の葉は、さらさらと鳴り続けていた。

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「星の花が降るころに」のテスト問題と解答例

「星の花が降るころに」から出題されるテスト問題としては、次のようなものが考えられます。

「星の花が降るころに」テスト問題の例

  • ①「騒々しさがやっと耳にもどった」という表現について
  • ②戸部君のボールみがきを見た時の主人公の気持ちについて
  • ③主人公の涙の理由について
  • ④主人公の銀木犀に対する見方の変化について
  • ⑤「あたかも」を使った短文について

以下、それぞれのテスト問題の解答について解説します。

テスト問題例①:「騒々しさがやっと耳にもどった」という表現について

夏実との仲直りに失敗した主人公は、その後に「騒々しさがやっと耳にもどったとき」と述べています。この表現はそれまでの主人公のどんな状態を表していますか。

解答例と解説

周囲の音が耳に入らないほど緊張した状態

仲直りをしようと緊張していた様子は「どきどき鳴る胸」「ぎこちなく」などの表現で描かれています。

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この時の主人公は自分の内側に注意が向かっているため、「騒々し」い周囲の音が聞こえていません。

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テスト問題例②:戸部君のボールみがきを見た時の主人公の気持ちについて

「黙々とボールみがきをしている戸部君」を見て、主人公は「急に自分の考えていたことがひどく小さく、くだらないことに思えて」きました。それはなぜでしょうか。

それまでに主人公が考えていたことが何かを明らかにしながら述べなさい。

解答例と解説

夏実との仲直りに失敗したみじめな姿を目撃した戸部君が、みんなに言いふらすのではないかと心配していた。

しかし、サッカー部のみんなのことを考えて、他の誰もやらないボールみがきを一人でしている戸部君を見て、自分のことしか考えていなかったと思い知らされたから。

この時までの主人公は、あくまでも自分のことしか考えていません。

それに対して戸部君は、サッカー部のみんなのことを考えて行動しています。

その戸部君の優しさは、次の水飲み場での声かけでも知ることができるでしょう。

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テスト問題例③:主人公の涙の理由について

水飲み場で戸部君に声をかけられた主人公は、「涙がにじんできたのはあんまり笑いすぎたせいだ、たぶん」と述べていますが、実際にはどうして涙がにじんできたと考えられるでしょうか。

解答例と解説

夏実との仲直りに失敗して落ち込んでいる主人公を元気づけようとしている、戸部君の優しさを感じたから

戸部君の不器用な優しさに感動した主人公が、その涙の理由を自分でもごまかしている場面です。

テスト問題例④:主人公の銀木犀に対する見方の変化について

掃除のおばさんの話を聞いた主人公は、銀木犀に対する見方が変化し、それが自分自身の生き方にも影響を及ぼしています。どのように見方が変化し、どのような影響を受けているでしょうか。

解答例と解説

銀木犀は常緑樹だからいつも同じ葉っぱがしげっていると思っていたが、実は古い葉っぱを落として新しい葉っぱを生やしていることを知った。

自分もいつまでも過去を引きずらすに、新しい人生を歩んでいかねばならないことを感じた。

「常に変わらないもの」の象徴としてとらえていた銀木犀が「常に変化している」ことを知って、主人公自身の生き方を見直すきっかけになりました。

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テスト問題例⑤:「あたかも」を使った短文について

物語中では、戸部君がわざと「あたかも」を使った間違った短文を作っています。正しい意味で「あたかも」を使った短文を作りなさい。

解答例と解説

彼の話す態度はあたかもすべてを知っているかのようだ。

「あたかも」は、「まるで」「ちょうど」などと同じような意味で使用できます。

ですから、「~のようだ」で結ぶのが自然な文になるでしょう。

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