端午の節句やゴールデンウィークの連休など、5月は何かと手紙を書く機会が増えますね。
今回は、5月に出す手紙の書き出しについて具体的に解説させていただきます。
なお、手紙の場合には自分が出す時ではなく、相手の手元に届く時期に合わせるのがマナーですので注意してくださいね。
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【5月の手紙の書き出し】作成のポイント
大前提として、ビジネス用手紙と、プライベート用の手紙では書き方が違いますので注意しましょう。
以下では①ビジネス用の書き出しと、②プライベート用の書き出しの2つに分けて解説させていただきますので、用途に合わせて活用ください。
なお、季語に関してはいずれも共通です。
5月6日頃に迎える「立夏」や5月21日頃にあたる「小満」などがありますが、ちょうど5月の終わり頃から夏を迎えますので、挨拶文でも夏を意識した季語を入れるようにすると良いですよ。
- 「立夏」はこの日からだんだんと夏を迎えるという意味です。
- 「小満」は前の年の秋に蒔いた小麦が実る頃をさし、季節が本格的に夏に向かうことをいいます。
①5月の手紙:ビジネス用の書き出し
まずはビジネス用の手紙の書き出しから解説させていただきます。
ビジネス用の手紙の場合は文頭に入れる時候の挨拶で季節感を出します。
逆に言うと、それ以外の部分についてはプライベートな感じを出しすぎるのはあまり望ましくありません。
5月に出す手紙の書き出しでは、下のような語句を「~の候」「~の折」「~のみぎり」をつけて使うのが一般的です。
なお、使う語句は5月の上旬、中旬、下旬で使うものが変わりますからこちらも注意してください。
5月の上旬から中旬にかけて使う時候の挨拶
- 惜春(「惜春の候、いかがお過ごしでしょうか」など。以下同じです)
- 新緑
- 若葉
- 薫風
5月の下旬に使う時候の挨拶
- 初夏(「初夏の候、いかがお過ごしでしょうか」など。以下同じです)
- 軽暑
- 向夏
ビジネスでは時候の挨拶を書いたら、すぐ本題に入る
ビジネスの場合は、時候の挨拶の後すぐに本文(本題)に入ります。
ビジネスの挨拶文では時候の挨拶に無理にこだわる必要はありませんが、入れることでより丁寧な印象となります。
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5月の手紙:プライベート用の書き出し
プライベート用の手紙の書き出しでは、「時候の言葉」と「相手の安否を気遣う言葉」をセットで使うと親密な印象を与えることができます。
季語についてですが、立夏前までは春季語、立夏後は夏季語を使います。
春の季語では、つばめや若鮎、菜の花といった動物や花、夏の季語ではほととぎすや鮎、若竹などが当てはまります。
5月の場合は、端午の節句を挨拶に織り込んでもいいでしょう。
【5月に出す手紙】書き出し文例
以下では5月に出す手紙の書き出しの文例を紹介します。
送る時期によって季語は変わりますが、挨拶文は堅苦しく考えるのではなく、自分が見たことや感じたことをそのまま挨拶に込めるようにすると違和感なく書くことができます。
用途に応じて活用してくださいね。
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書き出し文例1:初旬に出す手紙の場合
- 立夏を過ぎ、日差しに夏が感じられる季節となりました
- 満開の桜が散り、かわって新緑があふれています
書き出し文例2:中旬・下旬に出す手紙の場合
- 木々の緑がまぶしい今日この頃
- 夏の気配が感じられる季節となりました
書き出し文例3:季語「新茶」や「梅雨入り」の注意点
- 新茶の美味しい季節となりました:5月の上旬が新茶の時期ですが、時期を過ぎると使えません。
- 梅雨入り前の五月晴れの日々が続きます:梅雨入りは地域によって異なり、5月下旬から6月中ですが、挨拶文を送る相手の地域が梅雨入りをしていない場合には、使わないようにしましょう。
まとめ
5月は暦の上では夏の初めですが、毎年気候が変わりますので、時候の挨拶には注意が必要です。
ビジネスの挨拶文の場合よりも目上の方に送るプライベートな手紙の書き出しの方が難しくなりますが、「木々の緑の間を抜ける風が心地よく感じられる季節になりました」といった風に、実体験を織り交ぜて書くと、相手にも同じように季節が感じられます。
ただし端午の節句や母の日、また梅雨を挨拶に取り入れる際には、時期を外すと違和感のある手紙になってしまいますので、相手の手元に届く時期も考えて注意して書くようにしましょう。
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