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「注文の多い料理店」は、宮沢賢治の代表作の一つです。

有名なお話ではありますが、「くわしい内容は忘れてしまった」という方や、「読書感想文のテーマにしたいけど、どういう風に書いたら良いのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。

今回は、「注文の多い料理店」のあらすじについて簡単に説明するとともに、読書感想文を書く時のポイントについて解説します(結末ネタバレを含みますので注意してください)

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「注文の多い料理店」あらすじの簡単で短い説明

「注文の多い料理店」あらすじ

狩りが趣味の青年貴族二人が、とある山奥で道に迷い、そこで見つけた料理店に入っていきます。

ところが二人は、お店に入ってもなかなか席に着くことが出来ませんでした。

お店の中には、お客に対しての色々な指示が書かれた張り紙がしてあり、その通りにしないと席には着けなかったのです。

二人は疑うことなく指示通りにしていきますが、最後の指示を読み、ようやく食べられてしまうのは自分たちだったことに気が付き、慌てて逃げていきます。

何とか無事に逃げられた二人でしたが、恐怖のあまりにくしゃくしゃになった顔は、元に戻ることはありませんでした。

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「注文の多い料理店」の登場人物

「注文の多い料理店」の登場人物は4人と2匹です。

その登場人物を簡単にご紹介します。

「注文の多い料理店」登場人物

  • 青年貴族(2人):主人公の2人。上流階級の青年。世間知らずで少し傲慢
  • 山猫軒の家主:大きな化け猫。山猫軒の店主でお店に入り込んだお客を食べてしまう
  • 山の案内人:青年貴族二人の山のガイド。最後に逃げてきた二人を見つけて助ける
  • 2匹の猟犬:青年貴族が連れている猟犬。最初泡を吹いて倒れてしまうものの、ラストでは二人を助けに行く

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「注文の多い料理店」の見どころ

「注文の多い料理店」の見どころについて紹介します。

主人公=上流階級の青年貴族

この物語の主人公である2人の青年貴族は、少し世間知らずなのか、全く知らないお店に入っていったにもかかわらず、何の躊躇もなく、店主の指示に従っていきます。

それどころか、何事も自分に都合よくとらえ、怪しむ様子が全くありません。

二人の上流階級にかぶれてしまった愚かさが、この物語の面白いポイントの一つです。

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怪しい山猫軒

この物語の舞台になっているお店ですが、まず、看板から怪しさが出ています。

「太った人や若い人は大歓迎」と書かれているところから、「おや、このお店はなんだか変だぞ?」と、読者に思わせ、その後の注文の多さへと上手く繋がっていきます。

また、店の中が思ったより広く、進むたびに与えられる指示が、この物語を盛り上げるもう一つのポイントです。

「髪をとかして泥を落としてください」や「鉄砲を置いてください」など、青年貴族二人に次々と出されていく指示と、それに従う青年貴族のやり取りが滑稽です。

ラストシーンが読者に訴えかけるもの

最後には、ようやく青年貴族の二人も、店の怪しさに気づき、命からがら逃げていきます。

しかし、家に帰っても、お風呂に入っても、恐怖でくしゃくしゃになった顔が戻ることはなかったのです。

二人はよほど怖かったのでしょうか?(筆者が伝えたかったことはそれだけでしょうか?)

このラストのシーンは、読み終わった後に読者に何かを訴えかけているかのような印象を受けます。

次の項目では、このラストの意味について、もう少しくわしく見ていきましょう。

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「注文の多い料理店」の結末ラストとその解釈

先ほども書いたように、この物語の結末ラストは、とても印象的な終わり方をしています。

「紙くずのようになった二人の顔だけは、東京に帰っても、お湯にはいっても、もうもとのとおりになおりませんでした。」

一見、面白おかしく終わっているように見えますが、そこには、宮沢賢治の隠れた意図のようなものが感じ取れます。

読み手によっても様々な解釈がされているようで、「恐怖のあまり顔だけ歳をとってしまったのではないか」「自然からの警告」などと解釈する人もいます。

また、宮沢賢治の上流階級に対する皮肉も込められているようです。

連れてきた猟犬が死んだときも、「2400円の損害だ」と言い放つなど、自分以外の命を軽視し、自分たちが生物の頂点に立っていると思っている傲慢さへの警告もあるのかもしれません。

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「注文の多い料理店」読書感想文の例文と書き方

それでは、「注文の多い料理店」の読書感想文の書き方について、例文と併せて紹介します。

読書感想文の例(登場人物について書くとき)

二人の青年貴族は、狩りを楽しみにしていること、また、2匹の猟犬が死んだ時の様子から見て、人間以外の命を軽視していると思いました。

  • 「なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やってみたいもんだなぁ」
  • 「鹿の黄いろな横っ腹なんぞに、二三発お見舞もうしたら、ずいぶん痛快だろうねぇ」

という二人のセリフや、猟犬が死んだときに「2,400円の損害だ」と言っていることからも、自分たちが自然界の頂点に立っていると信じている様子は、むしろ愚かに見えます。

筆者はこのような人間の傲慢さ、命を大切にしない態度を批判したい気持ちを物語に込めているのだと思います。

読書感想文では、筆者が物語を通じて読者に伝えたいことは何か?自分はどのように感じたか?について書くのがポイントです。

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読書感想文の例(山猫軒について書くとき)

山猫軒に入った二人は、次々と与えられる指示に、何の疑いも持たずに従っていきます。

むしろ、自分たちの都合のいいように解釈し、これから自分たちの身に起こることなど全く気づきもしません。

青年貴族の二人のこの姿は、いかに今まで人間たちが、自己中心的な生活を送ってきたか、ということを表していると思いました。

そして、その姿を傍から見ると、とても滑稽な物なのだということに気付きました。

青年貴族二人の姿の滑稽さと、それによる気づきを重ね合わせて書くと、より良い内容の読書感想文になるでしょう。

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「注文の多い料理店」で読書感想文を書く時のポイント

上の例文を参考に、感想文を書く上で押さえておきたいポイントを説明します。

「注文の多い料理店」では、以下の部分が、一番重要になる部分ですので、読書感想文の内容にも含めるようにしましょう。

「注文の多い料理店」読書感想文に必ず含めるべきポイント

  • 登場人物の青年貴族についてどう思うか?
  • お店の指示と、それに従う青年貴族の滑稽さ
  • ラストについてどう思うか?の解釈

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まず、青年貴族についてですが、青年貴族の二人がどんな人物なのか、また、それについての感想を入れて書きましょう。

筆者はなぜ、あえてこのようなキャラクターを登場人物として選んだのでしょうか?

あなたが生活している社会に、似ている人はいないでしょうか?

次に、山猫軒の指示と、それに従う青年貴族の滑稽さも、感想文に入れましょう。

なぜ青年貴族たちは、この指示に疑うことなく従ってしまったのか、その解釈も取り入れて書くと良いと思います。

最後に、この物語のラストの解釈です。

なぜ、顔が戻らなかったのか、それによって筆者は読者に何を感じ取ってほしいと考えたのか、について、自分なりに解釈して書くようにしましょう。

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まとめ

今回は「注文の多い料理店」のあらすじ、結末などについてご紹介しました。

青年貴族の愚かさや滑稽な姿などが見どころになりますが、このお話は、昔から様々な解釈をされてきたお話です。

短編ではありますが、読み解けば奥の深いお話だということがよくわかります。

宮沢賢治の作品を知りたい、という方に、是非参考にしてもらえたらと思います。

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