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フランスを旅行した経験がある方の中には、「フランス人は英語で話しかけても通じにくい」ということを感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

私は現在フランスに3年ほど住み、ヨーロッパの様々な国々の人たちと6年間ほど仕事をしています。

生活者としての実感でいうと、フランスではパリのような都心のグローバル企業で働く人たち以外は、いまだになかなか英語が通じないという感じですね。

なぜ同じヨーロッパの他の国の人々は英語を流暢(りゅうちょう)に話すのに、フランス人は英語を話せないのか?と長年疑問に感じていたのですが、実際にはフランス人は「英語を話せない」のではなく、「話せるけど話したくない」というケースが少なくないことを知りました。

英語を話せることが「かっこいい」と感じる日本人にとってはちょっと信じられないことですよね。

この記事では、フランス人と英語力の実際について紹介しますので、フランスに行く予定のある方はぜひ参考にしてみてください。


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フランス人の英語力の実態:「英語を話せるのに話さない」のはなぜ?

フランス人 英語力

結論から言うと、フランス人の英語力はかなり高いです(少なくとも日本人よりかなり高い。TOEIC平均点については後で説明します)

もともとヨーロッパ圏の言語は英語と構造が似ていますから、比較的英語教育には苦労していないのですが、フランスの英語教育は幼少期の義務教育から行われているため、英語力には自信がある人が多いのです。

早期からはじまった英語の義務教育

フランスでは早くから英語の義務教育が導入されました。

具体的には、1989年から幼少期からの英語の義務教育を取り入れていますから、2018年からようやく小学校3年生からの英語教育を義務化した日本と比べると、英語教育についてはかなり進んでいるといえますね。

その成果は、次で見るTOIECの平均点にも反映されています。


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フランス人の英語力:TOEICの平均点は?

フランス人 英語力

フランス人のTOEIC平均点はヨーロッパ内で5位の平均722点です。

英語教育を早期から取り入れたおかげで、TOEICの各国平均点(リスニング+リーディング)を比較しても、フランス人の英語力が高いことは明らかですね。

1位ドイツ800点、2位ベルギー772点と高得点が続く中、フランスは全く目劣りしていません。

ちなみに日本の平均は517点なので、フランス人の英語力が非常に高いことはまちがいないでしょう。

ヨーロッパ圏の国々のTOEIC平均点順位

  • 1位:ドイツ(800点)
  • 2位:ベルギー(772点)
  • 5位:フランス(722点)
  • 参考:日本(517点)


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フランス人が英語を話したがらない「2つの理由」

フランス人 英語力

実際に英語力が日本人と比べるとかなり高いフランス人ですが、旅行でフランスに実際に行ってみると、英語を話しかけても手を振りながら「だめだめ」というように会話を拒否してくる人が少なくありません。

なぜ、フランス人は英語力があるのに英語を話したがらないのか?

その理由として考えられることとしては、次の2つがあります。

フランス人が英語を話せるのに話さない2つの理由

  • ①フランス語なまり英語のコンプレックス
  • ②フランス人特有の「強い自尊心」

以下、順番に見ていきましょう。


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①フランス語なまり英語のコンプレックス

フランス人 英語力

まず1つ目の理由としてあげられるのは「英語の発音に対するコンプレックス」です。

フランス語はHを発音しない、Rに独特な響きがあるなど、フランス語のもともとの母語である「ラテン語」特有の文法があります。

そんな彼らが英語を話すと強いフランス語なまりが出てしまうのです。

↓※フランスなまりの英語ってこんな感じです(パロディですが)

もちろん、日本人や他のヨーロッパの人のように英語を母語としない人からすると「英語のなまり」なんてあまり気にしないでしょう。

一方で、イギリス人やアメリカ人のように母語として英語を話す人にとっては、英語のなまりというのはかなりユニークに感じるものなのです(場合によってはからかいの対象になることも…)

フランス人というのは長い歴史を持つ国であるという点でイギリスやアメリカに対して対抗意識を持っていますから、英語を母語とする彼らから言葉のなまりを意識されることはプライドが傷つくことなのです。

英語力が高いフランス人にとっても、英語は母語ではありませんから、英語で会話をしていても、なんだかぎこちない発音になって会話のリズムも狂ってしまうことは普通のことです。

そんな理由から、多くのフランス人は英語を敬遠する傾向があるのです。


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②フランス人特有の「強い自尊心」

フランス人 英語力

フランス人英語から遠ざけるもう1つの理由は、彼らが持つ「強い自尊心」があります。

フランス人は個人主義の国として、自尊心を育てる教育が幼少期からされます。

よってフランス語文法と少し違う英語の発音で間違えた時に、馬鹿にされたくない、間違えたくない、という自尊心から、英語が理解できても話すのを躊躇してしまうのです。

なお、このことはフランスの政治の世界にも明らかに反映されています。

オランド前大統領の時代まで、フランス歴代大統領たちは英語が多少話せても、公式の場では失敗を嫌って必ずフランス語で外交スピーチをしてきたのはよく知られている事実なのです。


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最近ではフランス人の英語への意識も変わってきている

一方で、フランスの若者たちを中心に、彼らの英語に対しての意識は変化しはじめています。

↓フランス史上最年少の現大統領エマニュエル・マクロン氏は、英語を使って異例の対外演説をするようになりました。

そういった国のリーダーの姿勢にフランスの若者たちの間で称賛が広がり「英語を話したがらない」国民意識は変わりはじめようとしています。

まとめ

フランス人 英語力

今回はフランス人の英語力の実態や、彼らが「英語を話せるのに話したがらない」理由について説明しました。

彼らはTOEICの平均点などはずいぶん高く、英語力には自信がある人が多い一方で、その国民性から英語を避ける傾向があるのです。

ただし、ごく最近になってからは時代の流れにしたがって、彼らの英語への意識も変わり始めていることも知っておいてくださいね。


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