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ルシファー効果とはどういうものなのか、言葉の意味はなんとなくわかっても、具体的にどのような状態を指すのかがよくわからない人も多いのではないでしょうか?

この記事では、ルシファー効果の心理学的な意味について、具体例を通してくわしく説明します。

集団行動の心理についてもよくわかると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。

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ルシファー効果とは?心理学で考える

ルシファー効果

ルシファー効果とは、どんな人でも周囲の環境によって悪人に変化してしまう可能性をはらんでいるという考え方のことです。

広い意味では集団心理と同じような意味と考えても問題ないでしょう。

ルシファー効果という呼び方は、天使のルシファーが悪魔に変貌する物語が由来で、心理学者が名付けました。

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集団心理がメリットに働く場合

集団心理は、集団での一致団結など結束力を高めるというメリットがあります。

ひとりでは力が弱く成し遂げられない時も、集団で力を合わせることで大きな結果を生み出すことが可能です。

団体競技などでうまく集団心理が働けば、高い成績を残すこともできるでしょう。

感情を共にすることで、大きな達成感も得られるのです。

集団心理がデメリットに働く場合

集団心理は悪い方向で働くと、冷静な判断ができなくなるので大きな犠牲を伴います。

災害などでのパニックや暴動、集団の中でのいじめやリンチなどがその代表的な例と言えるでしょう。

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ルシファー効果の語源となった実験

ルシファー効果という言葉は、命名した心理学者が行った実験によって生まれました。

ルシファー効果を実証した実験としては、次の2つの実験が有名です。

ルシファー効果を実証した実験①:スタンフォード監獄実験

アメリカのスタンフォード大学心理学部で1971年に行われた実験です。

心理学者の指導のもと、普通の大学生などで構成する被験者を看守役と受刑者役にグループ分けし、実際の刑務所に近い設備で役を演じさせました。

その結果、看守役の被験者はより看守らしく、受刑者役の被験者はより受刑者らしい行動をとるようになったのです。

自分が属する集団と同化し、その集団の構成員としてふさわしい行動をとろうとするのは、ルシファー効果の表れということができます。

ルシファー効果を実証した実験②:エレベーターでの実験

スタンフォード監獄実験よりも前の1962年に行われた実験です。

エレベーターに乗っている人の1人だけが被験者で、そのほかは仕掛け人という形で行われました。

仕掛け人は皆、エレベーターの中で一定の方向を向いています。

そのに乗り込んてきた被験者は、仕掛け人たちが向いている方向に自然と体を向けてしまいました。

さらに仕掛け人が帽子を脱ぐと一緒に脱いだり、仕掛け人がかぶると自分も一緒にかぶるという行動に出るという結果を得ました。

このように、人はある集団に所属するとき、その集団の中で当たり前のように行われていることを、当然のこととして受け入れるようになる傾向があります。

このような傾向のことを、ルシファー効果と呼んでいます。

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ルシファー効果の具体例

日常生活でも遭遇する可能性がある、ルシファー効果と言える具体的な事例を、いくつか紹介しましょう。

ルシファー効果の例①:お店の行列

お店の前に行列があると並びたくなってしまうのは、ルシファー効果のひとつです。

たくさん人が並んでるんだから、何かいい商品を提供しているに違いないという集団心理が働くためです。

自分でどのような商品かを冷静に判断せずに、一緒に並んでしまうというわけですね。

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ルシファー効果の例②:スポーツ観戦

スポーツ観戦で同じチームを応援していると、初対面なのに仲間意識が生まれることが多くあります。

親しくなって一緒に声をあげたり、一致団結して加熱した応援になることもよくある現象と言えるでしょう。

ルシファー効果の例③:いじめ

いじめは集団心理のデメリットの側面が強く出ている状況です。

いじめには、みんなが同じであるべきなのに「自分たちと違う存在が許せない」という集団心理が働きます。

違う存在であるターゲットを作りあげ、いじめる側には「いじめに加わらないと自分がいじめられてしまう」という心理状態に陥ります。

いじめる側の集団から抜けることができない状態になり、いじめがエスカレートしていくわけです。

ルシファー効果の例④:ハロウィン騒ぎ

毎年、10月31日のハロウィンの日に、仮装した若者で渋谷が騒然とする様子がニュースでも取り上げられますね。

仮装した姿で街を歩くことができるのは、仮装した集団の中で集団心理が働くからです。

周りも皆同じ仮装をしているので匿名性を帯び、恥ずかしさがなくなるということですね。


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ルシファー効果を直す方法

ルシファー効果は集団心理に巻き込まれて、無意識のうちに行動してしまうという特徴があります。

このような状態に巻き込まれないためには、集団心理について理解し、そのような状況に陥った時でも冷静な判断をすることを心がける必要があります。

集団心理の原則=ルシファー効果

人は集団の中にいると、無意識に特殊な心理状態に陥ります。

これを集団心理と呼びますが、ルシファー効果も集団心理の一種ということができます。

集団心理に陥っている群衆や人には、次のような2つの特徴があります。

集団心理(ルシファー効果もその一種)に陥っている人や集団の特徴

  • 匿名性により責任力が低下する
  • 自分が何か強い力を持っているかのような錯覚に陥る

さらに、ル・ボンという心理学者が提唱した「群集心理の法則」が、こうした集団心理の特徴についてよりくわしく説明しています。

道徳性の低下

人は、群衆の中にいると個性が薄れ、責任感がなくなって道徳性が低下する傾向があります。

周りがやっていれば自分も許されると思い、無責任な行動に出てしまうようになります。

暗示にかかりやすい

人は、集団の中にいると判断力が鈍り、暗示にかかりやすくなります。

暗示にかかることで周囲の意見に簡単に従ってしまったり、パニックになって他と行動を同じくしてしまうなどがあげられます。

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思考が単純になる

集団の中では自分自身の意志や思考がなくなって、周りの多数意見に無意識に流されてしまう傾向があります。

自分一人のときには「ちょっと待てよ、これは違うかも」と冷静に判断できるのに、集団の中に入ることで思考が単純かつ短絡的になり、思わぬ行動をとってしまうことがあるのです。

感情的な動揺が激しくなる

興奮状態にある群衆の中にいると、普段おとなしい人でも一緒になって興奮しやすくなる傾向があります。

まわりの感情に同調してしまうのは、集団心理の表れ(ルシファー効果)とみることができます。

まとめ

集団心理が作用している中で自分の意志を貫くというのは、なかなか難しいことです。

わかっていても、とっさの災害などでは巻き込まれてしまうのも無理はありません。

しかし、ルシファー効果について知っておけば、いざという時に違う判断をすることも可能になります。

ルシファー効果が起こりやすい状況を覚えておいて、そのような場面に遭遇した時はこの記事の内容を思い出すといいでしょう。

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