政治で大きな動きがあると、ニュースで「党三役」と言うワードがひんぱんに出てきますよね。

なんとなく「政治家の中でエライ人たち」というイメージをお持ちの方がほとんどだと思いますが、彼らがどんな具体的にどういう仕事をしているのか?をご存知の方は少数派だと思います。

この記事では、党三役と呼ばれる政治家がどういう役割を持って仕事をしているのかについてくわしく説明しますので、参考にしてみてくださいね。

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党三役の役割:いったい何の仕事をしている人たち?

党三役

まずは基本的な言葉の意味の確認から。

党三役とは、幹事長・政調会長・総務会長の3つの役職のことをいいます。

「党三役」とはこの3つの役職のこと

  • ①幹事長
  • ②政調会長
  • ③総務会長

以下、これら党三役の具体的な役割(どんな仕事をしている人たちなのか)と、序列(誰がどの順番でエライのか)について順番に説明します。


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①幹事長の役割

幹事長は、党三役の中で最も重要なポストといえます。

なぜかというと、党の中での「人とお金」を握っているからです。

具体的に言うと、どの選挙区にどの候補者を立てるかや、党の中で誰をどのポストにつけるのかといった「人事」に関する権限と、党に入ってくるお金をどのように使うかという「財政」に関する権限の両方をにぎっているのが幹事長ということになります。

幹事長の役割を具体的に列挙すると次のようなものがあります。

幹事長の主な役割:政党の中の「人とお金」をにぎる役職

  • 選挙対策
  • 候補者へ党の公認を与える権限
  • 党のお金の管理
  • いろいろな経済団体からの陳情などを聞く
  • 党の中での人事決定権

政党にはいろんな経済団体からの献金が行われたりもしますから、そういった人たちとの交渉をして信頼関係をキープするのも幹事長の大切な仕事といえます。

なので、幹事長のもとにはいろんな団体のエライ人が面会におとずれるのです。

こうした仕事をしていくうえでできた人間関係をもとに、総理大臣へのステップを上がっていくというケースは少なくありません。

日本で、総理大臣になる人の多くがその直前の時期に幹事長を経験しているのには、こういう事情があるのです。

選挙を仕切るのも幹事長

こう言った政党運営において重要な役割を担っていますが、最も重要な仕事と言われているのがあらゆる選挙を取り仕切ることです。

候補者選定、広報の方法、誰をどこに応援演説にいかせるかなど全体を取り仕切ります。

歴代総理大臣では、現安倍晋三首相、麻生太郎氏、森喜朗、小渕恵三、橋本龍太郎など数多くいます。

総裁(総理大臣)は時間的にも対外的な目的にもあまり自由に動くことはできませんので、そこで幹事長が色々な業界とのパイプ役となり、人つなぎも重要な役割です。

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②政調会長の役割

正式名称は政務調整会長といい、政務調査会と言う組織のトップになります。

政務調査会は、党の政策に関する調査研究や各種政策立案を行うための組織です。

ごく簡単にいえば、「どういう法律を作ろうか?」ということを党の意見としてまとめる組織ということですね。

農林部会、国防部会、外交部会など政策分野ごとに部会が設置されており、それぞれ担当の議員が政策に関する業務を遂行しています。

政調会長はこれら各分野の政策を取りまとめ、党全体の政策に仕上げていく役割があります。

幹事長の次に重要と言われている由縁は、福田赳夫氏、田中角栄氏、三木武夫氏、大平正芳氏、森喜朗氏、麻生太郎氏など、後の総理大臣になっているためです。

③総務会長の役割

総務会長は、政党の中での人事に関するとりまとめをする役割を持ったポストといえます。

自民党の最高意思決定機関である総務会の議長で、その総務会は、人事、法案などを意思決定する組織になります。

また、法案についての党の中での意思決定をしていく過程でも重要な役割を演じることがあります。

イメージとしては「党の中でのクッション役」のような仕事で、人間関係の調整が得意な人が選ばれることが多いですね。

法案であれば、党の部会などで議論された後、総務会の議題となり、ここを通った法案は党議拘束がかかるのが原則です。

総務会長は、党則上は総務の中から互選されますが、実際は総裁が指名した人物が選任され、
会を円滑に取りまとめるため、調整型や長老級の政治家が多く起用されます。

党のスポークスマンと見られやすい幹事長や政調会長よりメディア露出は少なく、党三役の中では、のち総裁となった例が最も少ないです。

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党三役の序列:どの順番でエライ?

党三役の序列についてですが、実は明確な序列はありません(こういう指揮命令系統がある、という形のルールはありません)

ただし、実際の力関係でいうと、幹事長が一番強くて、その次に政調会長、総務会長というような序列になるケースが多いですね。

幹事長は時期総理総裁の最有力者ですが、あえて政党の中にとどまり、総理大臣になるルートを歩まない場合もあります。

自民党の現職幹事長である二階氏なども、総理大臣を目指すというよりは、党の中の実力者としてのポストを維持することを選択しているように見えますね。

ちなみに、現職の政調会長である岸田氏は「ポスト安倍」の有力候補といわれています。

また、自民党は選挙対策の強化を狙った選挙対策委員長を含めて党四役と言われる場合もあります。

現在、選挙対策委員長は塩谷立氏(当選9回)がつとめています。

党三役と官房長官・大臣との役割の違いは?

総理大臣が政治家の中で一番エライのはわかるとして、官房長官や外務大臣といった人たちと、これら党三役はどっちがエライのか?がよくわからない方も多いと思います。

官房長官や外務大臣などの役職は「政府」の役職で、党三役は「党」の中での役職ということになります(それぞれ属している組織が違います)

なので、大臣と党三役のどちらがエライのか?というと、「違う組織に属している人たちなので、どちらがエライということはいえない」というのが正解です。

日本に政府は1つしかありませんが、党はいくつもありますね(自民党・立憲民主党・国民民主党・共産党…など)

党三役はそれぞれの党にありますから、自民党には自民党の党三役、立憲民主党には立憲民主党の党三役がいるというわけです。

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自民党の現在の党三役ポストには誰がついている?

今年は総裁選が9月に迫っています。

ポスト安倍は現政調会長との声もあがっていますが、それではまず党三役を確認して行きましょう。

自民党の現在の幹事長ポスト

幹事長は、二階俊博氏です(当選12回)

自転車で転倒して入院した谷垣禎一の後任として就任しました。

現在79歳と高齢ですが、安倍首相をしっかり支えています。

ちなみに高齢ということもあり、総裁選には自らは立候補せず、引き続き安倍総裁の支援にまわります。


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自民党の現在の政調会長ポスト

政調会長は、岸田文雄氏です(当選9回)

現在、打倒安倍として、最も総裁(総理大臣)に近い存在と言われています。

外務大臣、防衛大臣を歴任し外交に強いのが強みです。

自民党の現在の総務会長ポスト

総務会長は、竹下亘氏です(当選7回)

復興大臣、衆議院予算委員長、自由民主党国会対策委員長などを歴任しています。

竹下亘氏は竹下登氏の弟(異母弟)にあたります。

歌手でタレントのDAIGOさんは、竹下登氏の孫にあたるので、DAIGOさんから見ると祖父の弟である亘氏は大叔父ということになります。

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野党の党三役

最後に野党の党三役を確認しておきましょう。

現状、自民党以外の政党が政権をとる可能性というのは考えにくい状態ですが、もし政権交代が起こるようなことがあった場合、野党の党三役となっている人は政府の中で重要なポストに就く可能性が高いです。

党三役がだれか?をみると、その政党の中での人事のパワーバランスが見えてきますよ。

立憲民主党の党三役

立憲民主党の党三役は、代表、代表代行、幹事長になります。

代表は、枝野幸男氏です(当選9回)
代表代行は、長妻昭氏です(当選7回)
幹事長は、福山哲郎氏です(当選4回)

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国民民主党の党三役

国民民主党の党三役も、代表、代表代行、幹事長になります。

代表は大塚耕平氏(当選3回)と、玉木雄一郎氏(当選4回)です。

代表代行は原口一博氏です(当選8回)

幹事長は古川元久氏です(当選8回)

公明党の党三役

公明党の党三役も、代表、代表代行、幹事長になります。

代表は山口那津男氏です(当選3回)

代表代行は、北側一雄氏(当選9回)と、古屋範子(当選6回)です。

幹事長は、井上義久氏です(当選9回)

まとめ

自民党を例にまとめますと、幹事長は、選挙を仕切る総責任者であり、最も総理大臣に近いポストです。

政調会長は、法律を作る総責任者であり、幹事長の次に総理大臣に近いポスト。

総務会長は、専門的知識人を取りまとめる縁の下の力もちといえますね。

政党の党三役は選挙や人事をにぎる重要なポストですので、政治の流れを見る上でも重要な情報といえるでしょう。

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